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+サソリン サソリン 情報 属性 火1 入手方法 ムササビの塔・小さな村周辺の砂漠地帯 サイズ 1 成長速度 タイプB 系統 虫系 覚える魔法 習得Lv 魔法名 消費MP 5 クイック 2 12 クイックラ 4 野生のステータス LV 属性 MHP MMP ATK DEF AGL MGC SPR 9 火1 21 14 25 34 23 11 12 ステータス Lv MHP MMP ATK DEF AGL MGC SPR 1 6 3 6 10 6 1 1 2 7 4 8 13 8 2 2 3 9 5 10 16 10 3 3 4 11 7 13 19 12 5 5 5 13 8 15 22 14 6 6 6 15 10 18 25 17 7 8 7 17 11 20 28 19 9 9 8 19 13 23 31 21 10 11 9 21 14 25 34 23 11 12 10 23 16 28 38 25 13 14 11 25 17 30 41 28 14 15 12 27 18 33 44 30 15 17 13 29 20 35 47 32 17 18 14 31 21 38 50 34 18 19 15 33 23 40 53 36 19 21 16 34 24 43 56 39 21 22 17 36 26 45 59 41 22 24 18 38 27 48 62 43 23 25 19 40 29 50 66 45 25 27 20 42 30 53 69 47 26 28 21 44 31 55 72 50 27 30 42 85 62 108 137 96 56 60 成長率(Lv9~Lv42小数点第2位まで) MHP MMP ATK DEF AGL MGC SPR 1.94 1.45 2.52 3.12 2.21 1.36 1.45 成長率(簡易版) MHP MMP ATK DEF AGL MGC SPR 攻撃力と素早さが高い。魔法で更に強化出来るので総合的な素早さはデスクロウにも劣らない。 -- 名無しさん (2010-05-11 22 47 44) DEFは随一。次いでATKも、AGLも高いのだが、HPの低さが気にかかる…。 -- Akiel (2010-05-16 15 22 55) サソリンは序盤スタメンに入る力を持っている。ただ、ストーリーが進むにつれてパーティに圧迫感を感じるのなら素直に他のモンスターに交代させたほうがいい。 -- (#v^)/ (2010-06-16 20 08 14) オススメは人面切り株を吸収。少しHPも強化され、そこそこ高い(現時点で四位の)AGLでスリープラやサイレンスラを有効活用できる。 -- 名無しさん (2010-06-17 22 39 53) DEFが非常に高く、ATKやAGLもなかなか。しかし、SPRが低いので注意。 -- 雪屋 (2010-08-04 16 52 48) 蟲系の装備のおかげで防御力が更にUP。HPやMPはやや不安だが全体的にバランスが良い。高Lvのコイツはかなりの信頼度。 -- 名無しさん (2010-08-17 19 32 14) あれ、意外と能力高い・・・リザードアクスを攻撃防御素早さで上回ってる -- 羽月 (2010-08-19 10 31 27) 装備が出揃うであろう後半は全キャラ屈指の使い勝手になるはず… -- 名無しさん (2010-08-19 13 01 43) そのころには更なるカチカチモンスターがでているのでしょうどうせ・・・ -- 名無しさん (2010-08-19 16 58 08) 今の時点装備があまり無いためフル装備のリザードアクスに負けてしまう -- からっきし (2010-08-19 19 21 47) 更なるカチカチモンスターがsize2であって欲しいところ -- 名無しさん (2010-08-24 17 32 47) ↑そうなると使い勝手があんまり良くない。せめてsize1でDEFがサソリンよりも格段に上のやつが出たほうが良い -- からっきし (2010-08-24 18 12 39) 防御力首位はデビガメに譲ったが、素早さを考えればサソリンもまだまだ使える。(序盤から愛用してて手放せないなんて言えない) -- 名無しさん (2010-10-16 21 35 06) 序盤で仲間にできてDEFとAGIも高い、おまけにクイックラまで覚える至れり尽くせりぶり。ムササビの塔~ケワシ山攻略では行動順の早さとクイックラを活用した支援役としてかなり役に立つ -- 名無しさん (2010-12-07 05 06 37) ATK、DEF、AGLに優れている。ATKで負ける相手にはAGLで、AGLで負ける相手にはATKで勝っている。両方とも負けている獣やドラゴン族には、未だにデビガメに次ぐ暫定二位のDEFで勝っている…と、今でも優秀。ただHPの低さは玉に瑕。 -- 名無しさん (2010-12-20 18 42 17) 蟲系はサモユニに登場していないので予想が難しいですね…ただ図鑑改訂が度々あるので可能性0ではなさそうです。 -- 黒仮面 (2011-02-01 17 55 04) 蟲王のヌケガラで唯一地属性5まで上げられる。MGCが悲惨だから意味ないけども -- 名無しさん (2011-03-01 18 48 35) サソリンって面白い -- こんにちワン (2011-03-22 18 17 01) 防御力で上位モンスターに抜かされた上、一気に愉快な名前に…。サソリンって…サソリンってそんな… -- 黒仮面 (2011-03-22 23 33 52) クイックラ使えるので、ボス戦ではけっこう役に立ちました。蟲系装備でDEFが更に高くなるし、ATKとAGLにも優れていていいです。 -- ドロップ (2011-04-04 10 04 05) サイズ1のDEF部門ではこいつが一番高いと思うがHP SPRがな・・・ -- 名無しさん (2011-04-04 17 30 18) ↑メタスラが一番じゃない? -- マック (2011-04-04 18 25 42) ↑メタルスライムとハサミムカデ、デビガメにも抜かされているのでsize1では四位ですね。ATKとAGLもまぁまぁ高い水準なので総合的に見れば弱くはありません。 -- 黒仮面 (2011-04-04 19 08 32) 見た目が好きだからサソリン縛りやった -- 名無しさん (2012-05-31 00 51 19) 昆虫好きなので(戦闘に)出してる。後でハサミムカデになるだろうけど(笑)。 -- 虫好き (2012-06-25 16 15 20) 最初は一番好きだったけど、今はデスクラブ -- ダークヴォルト (2013-05-23 18 50 14) 火属性って、ヒアリみたいなもんかな? -- 名無しさん (2017-08-05 17 46 07) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/orisuta/pages/539.html
No.451~No.500 オリジナルスタンドリスト かなり簡略してるので詳しくは図鑑を参照してください 破壊力がA以上の近距離パワー型は赤色、時間操作系は青色、ネタ系は緑 【タイプ】近距離型 遠隔操作型 装備型 無像型 纏衣装着型 一人歩き型 物質同化型 群体型 自動操縦型 【その他】自立型 範囲型 時間系 運命系 治療 スタンド名 本体 タイプ 特徴 能力 破壊力 スピード 射程 持続力 精密動作 成長性
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link メーカー 国産 いすゞ スズキ スバル ダイハツ トヨタ 日産 日本フォード 日野 ホンダ マツダ ミツオカ 三菱 レクサス 輸入車 メルセデス・ベンツ BMW フォルクスワーゲン アウディ ボルボ シボレー プジョー クライスラー アルファロメオ ポルシェ ショップ 購入 Autobacs yellowhat ジェームス タイヤ館 メンテナンス カーコンビニ倶楽部 ガソリンスタンド 出光興産 JOMO ENEOS コスモ石油 ESSO 昭和シェル KYGNUS 宇佐美 中古車 Goo Gullver carview 8710 カーセンサー ユーポス 困ったときは JAF 鍵の閉じ込め バッテリーの交換 クルマ何でも相談箱 useful 阪神高速 navi NEXCO 料金検索 駐車場検索 タイムズ駐車場検索 ドライブインネット 全国の道の駅 キャンプ.com Googleマップ 宝くじ当選番号確認 R・info 日本道路交通情報センター 冬の道路情報 大阪府 道路情報 奈良県 道路情報 京都府 道路情報 和歌山県 道路情報 兵庫県 道路情報 滋賀県 道路情報 三重県 道路情報 国道交通省 日本道路交通情報センター 大阪府警 奈良県警 京都府警 和歌山県警 兵庫県警 滋賀県警 三重県警 outside GREE mixi Mobile Place Sp thanx bnr01.gif Wikipedia
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Final Destination 2 -DEAD COASTER- 高速道路の事故 キンバリーの写真に重なるナイフ 本のタイトル「ROAD TRIP」の「T」が隠されて「RIP(安らかに眠れ)」に見える 飛行機の模型(180便の事故との関連) 部屋を歩く蜘蛛(無事だった車は8台) 出発時に車から垂れていたトランスミッションオイル アブラハム高校のスクールバス(「潰せ!潰せ!」の掛け声) ラジオのニュース(180便事故の慰霊式典) ラジオの曲が「地獄のハイウェイ」 子供が持っている車のおもちゃ キンバリーの幻視(事故全般) 道路の電光掲示板に「180」 エバン 車がファイヤーバード キンバリーの幻視(炎に包まれる) 右目の無い人形 窓から捨てたスパゲッティ 冷蔵庫に貼り付いているマグネットが1個落ちて「EYE」の綴りになる ティム キンバリーの幻視(鳩の群れ) 水槽の中のドクロ 窓の外のクレーン 窓にぶつかる鳩 モビールの落下(上から降ってくる物で死ぬ) ノラ ローリーの靴がエレベーターのドアに挟まる 降下中のエレベーターの「↓3」が13に見える エレベーター内で流れるジョン・デンバーの曲 人形の影(フックの付いた腕に見える) キャット 事故を起こした場所が180マイル付近 キャットの車に火のついた煙草 パイプを流れるガソリン ローリー バークの家で刃物に襲われる(スケート靴など) 有刺鉄線 ユージーン バイクのキーに付いてるビリヤードの玉に「13」 クレア 最初に出てくる人形(顔が焼けただれたように見える) ガソリンスタンドでのやりとり バーク ハイウェイ事故の際に乗っていたパトカーが「13」号車 キンバリー キンバリー自身の幻視 エバンが踏みそうになった救急車のミニカー
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【マスター】 ハナ・N・フォンテーンスタンド@ハナヤマタ(アニメ版) 【マスターとしての願い】 皆とよさこいを続けたい。 家族とも一緒にいたい。 【Weapon】 なし 【能力・技能】 ニンジャに憧れてフリーランニング(パルクール)を習得している。 小柄ながら身体能力は高いが水泳は苦手。 【人物背景】 由比浜学園へと留学してきたアメリカ人の少女。中学二年生。 アメリカ合衆国ニュージャージー州プリンストン出身。 前向きで積極的、常に快活な明るい少女。 幼少期に日本へ家族旅行に訪れた時に見たよさこいに魅了され、自分もよさこいをするべく日本へ留学。 中学でよさこい部を設立し、部員らと共に「花彩よさこい祭」に参加すべく活動を始める。 しかし祭の直前に母親のジェニファーが来日し、「家族との生活をやり直したい」という想いを告げられる。 思い悩んだハナは母親の意思を優先し、よさこいへの想いを押し殺しながらアメリカへと帰国した。 【方針】 元の日常へ帰りたい。
https://w.atwiki.jp/supercity/pages/32.html
限られた文字数の中で看板に魂を吹き込むプレイヤー達の言葉!…の解読表です。 ※ 主にプレイヤーがお手伝いを頼んでいるであろう建物のみ表記。 ※ それぞれ建物の外観はショップで確認するか、こちら→建物画像一覧をご確認ください。 建物名 略称 ピザレストラン ピザ・ピ すし屋 鮨・すし 靴屋 靴 花屋 花 メトロ駅 メトロ・メト ガソリンスタンド ガソ・ガソスタ・GS パン屋 パン・パ 酒屋 酒 喫茶店 喫茶・喫 玉突き場 玉突・玉 ブティック 服屋・服・ブテ レストラン 食堂・食・レスト・レス おもちゃショップ おもちゃ・おも・玩具・玩 スーパーマーケット スー・スパ 観覧車 観覧・観 ジェットコースター ジェット・ジェ・ジ テキスタイル工場 テキ工・テキ・布工場 電子工場 電子・電工 果物畑 果樹園・果物・果樹・果 酪農場 酪農・酪 キャンディ工場 キャンディ・飴工場・飴工・飴・菓子工場・菓子 給水塔 給水・水 シティ管理局 管理局・管理 学校 学 牧場 牧 ホテル ホテ タウンハウス タウン・タウ コロニアル住宅 コロニ・コロ 商業全般 商業・商・商業系 大型商業全般 大型商業・大型商 工場全般 工場 観光施設全般 観光 住宅全般 住宅・家 カジノ カ・賭 この他にも、看板の周辺の建物を手伝って欲しい場合「看板周辺」と表記している事、複数して欲しい場合に×「数字」等もあります。
https://w.atwiki.jp/hakairiron/pages/17.html
スタンド語法用語集ゥ! スタンド使いたるもの全てのスタンド用語を覚えるべしィ!! あ行 アリーヴェデルチ さようならッ!ドドド あしたっていまさッ! 対戦ッ!ドドド 今せずにはいられないッ!ドドド あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ! 異教徒のヒッキーが小さくなる()全積みしたのに吹雪当てちまったァァ!!ドドド あくうせつだん 対戦中に負けそうなった時、本体の電源を切って対戦を無かった事にする行為ィ!ドドド スタンド使いたるもの絶対に切断などしてはいけないィ!ドドド 異教徒 パーティに受けを入れたり、低火力ポケモンを使う者達ィ!ドドド デケモンの素晴らしさッ!ドドド 教えなくてはならないィ!ドドド いのちのたま 火力を上げた上で打ち分けることのできる神道具ゥ!ドドド 反動など気にしないィィィ!!ドドド 打ち合い 交代せずに技を打ち合うことォ!ドドド デケモンは打ち合いに強いィ!ドドド えらいネェ~ デーティを使ってるなんてッ!ドドド えらいネェ~ッドドド オーバーヒート 炎特殊超火力ゥゥ!ドドド オォォォーバァァーーヒィィーーットォォ!!ドドド おまえは今まで狩った異教徒の人数を覚えているのか? 覚えられえないほどの数を狩ったさッ!ドドド か行 カルピス!飲まずにはいられないッ! からだにピースゥ!ドドド きあいのタスキ 御三家等が特性を発動する為に使うゥ!ドドド 砂嵐等に気をつけろよォォ!!ドドド 君がッ 泣くまで 殴るのをやめないッ! もしもッ 泣いても 殴るのをやめないッ!ドドド キノコのほうし 異教徒の象徴ゥ!ドドド ヒノガッサをどう対処するかが勝利の鍵だッ!ドドド げきりん ドラゴン高火力技ァッ!ドドド ドラゴンダイブはありえないッ!ドドド 逆に考えるんだ 積む暇があるなら殴ったほうがいいさと考えるんだ 積み技等ありえないッ!!ドドド
https://w.atwiki.jp/tizusummary/pages/36.html
地図z番号順一覧(1201~1250) 地図zの作成番号が1201から1250までの一覧になっています。 試験作成など地図として機能していなかったのは、失敗作としてURLは載せていません。 今まで - 人が見に来てくれました。 番号 地図名 URL 用途 地域 都道府県 範囲 説明 1250 関越道鶴ヶ島出口より長谷川家までの道順 失敗作 失敗作 失敗作 1249 ラーメン・幸竜軒 URL 紹介 九州 福岡 県単独 ラーメン店紹介 1248 テスト 失敗作 失敗作 失敗作 1247 失敗作 失敗作 失敗作 1246 自宅案内 失敗作 失敗作 失敗作 1245 ②ひつじやツーリング往路 URL 紹介 東北 山形 県単独 ツーリングコース紹介 1244 熊坂ノ庄スッポン堂本店 URL 紹介 中部 石川 県単独 熊坂ノ庄スッポン堂本店紹介 1243 北とジャパン 失敗作 失敗作 失敗作 1242 石垣市街地 URL 紹介 沖縄 沖縄 県単独 不明 1241 (1)小西屋駐車場 (2)小西屋店舗 URL 紹介 中国 広島 県単独 小西屋紹介 1240 沖縄サーフポイント(初心者) URL 紹介 沖縄 沖縄 県単独 不明 1239 『A-SPOT』までの交通(地図) URL 紹介 東北 秋田 県単独 不明 1238 沖縄ナイト情報 URL 紹介 沖縄 沖縄 県単独 不明 1237 沖縄超人気キャンプ地紹介 URL 紹介 沖縄 沖縄 県単独 キャンプ地紹介 1236 インターネット&コミックカフェ エイジア URL 紹介 関東 東京 県単独 ネットカフェ紹介 1235 筑後弁護士会館 URL 紹介 九州 福岡 県単独 不明 1234 丹波自然運動公園 URL 紹介 関西 京都 県単独 丹波自然運動公園紹介 1233 江ノ島・東京湾ドライブ URL 紹介 関東 複数 地域内 ドライブコース 1232 塩作}りが体験できる旧野崎邸(岡山県倉敷市児島) URL 紹介 中国 岡山 県単独 不明 1231 宮城広瀬グラウンド URL 紹介 東北 宮城 県単独 グランド紹介 1230 鹿野山ヒルクライムfrom秋元 URL 紹介 関東 千葉 県単独 不明 1229 地図 失敗作 失敗作 失敗作 1228 各イベント会場 URL 紹介 沖縄 沖縄 県単独 イベント会場紹介 1227 Sagamihara URL 紹介 関東 神奈川 県単独 駅紹介 1226 PL Machida URL 紹介 関東 東京 県単独 不明 1225 ~沖縄諸島~ URL 紹介 沖縄 沖縄 県単独 諸島紹介 1224 【いつもクネクネ】日本一のけやき並木 URL 紹介 関東 東京 県単独 不明 1223 鳥の海サンセット@友輪広場 URL 紹介 東北 宮城 県単独 不明 1222 2006/08/06ツーリング URL 紹介 東北 宮城 県単独 ツーリングコース紹介 1221 いわき小名浜港花火大会 URL 紹介 東北 福島 県単独 花火観賞紹介 1220 2006役七夕運行コース(6日) URL 紹介 東北 秋田 県単独 七夕運行コース紹介 1219 軽井沢-長瀞 失敗作 失敗作 失敗作 1218 テスト 失敗作 失敗作 失敗作 1217 木崎湖-美ヶ原-軽井沢 URL 紹介 中部 長野 県単独 不明 1216 大橋シティボウルはここです!! URL 紹介 九州 福岡 県単独 大橋シティボウル紹介 1215 日本 失敗作 失敗作 失敗作 1214 摂津祭り開催地 URL 紹介 関西 大阪 県単独 摂津祭り開催地紹介 1213 摂津祭り開催地 URL 紹介 関西 大阪 県単独 摂津祭り開催地紹介 1212 小熊山TT URL 紹介 中部 長野 県単独 不明 1211 tada 失敗作 失敗作 失敗作 1210 夫婦手打ちそば やなせ URL 道案内 九州 福岡 県単独 JR遠賀川からやなせまでの道案内 1209 navi/エコノ仙台南SS URL 紹介 東北 宮城 県単独 ガソリンスタンド紹介 1208 昭和シェル石油/セルフ松森SS URL 紹介 東北 宮城 県単独 ガソリンスタンド紹介 1207 東森岡2丁目4-6 失敗作 失敗作 失敗作 1206 補給マップ:川崎町→笹谷峠→山形県庁 URL 紹介 東北 複数 県単独 不明 →上山市→エコーライン→峩々温泉→川崎町 1205 セイロンティーガーデン&スイングスクエア URL 紹介 東北 福島 県単独 お店紹介 1204 仙台駅地下駐輪場案内 URL 紹介 東北 宮城 県単独 仙台駅地下駐輪場紹介 1203 パソコン教室 システムアシストN URL 道案内 中部 石川 県単独 金沢駅からパソコン教室 システムアシストNまでの道案内 1202 青葉山通勤コース URL 道案内 東北 宮城 県単独 不明 1201 熊学 URL 道案内 九州 熊本 県単独 熊本市電味噌天神前駅から熊本学園大学までの道案内 名前 コメント すべてのコメントを見る トップページへ戻る。
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ラストスタンド part59-209,211,212,214~227 209 :ゲーム好き名無しさん:2011/11/14(月) 00 05 01.84 ID Pmn5wKlu0 おお!ヴァイツブレイドが!!ということでこちらは同じくリクエストにあったWSの隠れた名作、 「ラストスタンド」を!こちらも大長編になっちまいますが、お付き合いよろ。 イラスト買いした自分が大森葵(キャラクターデザイン、シナリオアドバイザー)先生のファンになった思い出の作品でもあります。 プロローグ: 悠久の昔、突如として現われた「魔王」なる支配者は世界に破壊と混乱をもたらした。 しかし、人と亜獣達は英雄王ロワの元に力を合わせ、魔王を封印した。 その代償として、国王は命を落とし、また、ロワの双子の王子アレクと王女レイリー、 そして執事オブライトの3人は魔王の最後の力により、永遠に歳をとらない呪いに囚われてしまった。 時は流れ、人々はロワ王の残した「クルゼの護り」の元に長く続いた平和に戦いを忘れ、 英雄王とその子孫のことも人々から忘れ去られていった。 英雄王の末裔アレクらはその後何百年も呪いを解く手段を求めていたが、未だ見つからないままであった。 その頃、世間では再び亜獣が凶暴化し始めていた。 何か良くないことが起こりつつあるということで、王子達は城で亜獣の研究に打ち込んでいたが、 西のほうから邪悪な気配がこの国に押し寄せ、城のふもとの街も亜獣の襲撃にさらされ始めた。 オブライトは、「最後の戦い」の後に先王が各地に奉じた「クルゼの護り」が崩壊しつつあるのではないかと 推測した。 街を守る戦士たちが窮地に陥るのを見過ごすことができないアレクとレイリーはたまらず街に駆けつけていった。 オブライトの持ってきた武器を得た戦士達は亜獣たちを蹴散らすも、最後の一匹がアレクに向かってきた。 が、オブライトが見たこともない強力な魔法で一撃で亜獣を葬った。 そんな魔法が使えるなんて知らなかったよ、と不思議がるアレクであったが、 オブライトはとにかく無我夢中でやったのでよく覚えていないと答えた。そもそも彼は「最後の戦い」以前の記憶がなぜか すっぱり抜け落ちている出自のはっきりしない人間なのであった。 211 :ゲーム好き名無しさん:2011/11/14(月) 00 07 16.19 ID Pmn5wKlu0 第1部 アレクはこの件以降仲間になった戦士達を組織して軍団を作り、各地を亜獣の脅威から守るべく進撃を開始する。 キャッスルロワを襲ってきた亜獣のリーダーを倒すと、死体から見たこともない石が出てきた。 調べてみようとしたところ、そこへ現われたのは自称絶世の美女のセクシー悪魔お姉さんレジーナ。 色々と訳知り顔の彼女はオブライトにもなにやら因縁があるようである。 彼女が言うにはその石こそ「クルゼの護り」のカケラである「クルゼの秘石」であり、 現在世界中に眠っている秘石を亜獣たちに奪われると大変なことになるかもよ、と去って行った。 とりあえず城に戻ってきたアレクとオブライトは、レイリーにも秘石を見せてみた。 レイリーは秘石が気に入ったようなので、集めた秘石はレイリーに預けておくことになった。 秘石集めと平行して石に関する情報も調べてはみたが、ロワ王も秘石のことは誰にも秘密にしていたらしく、 何の手がかりも城には残っていなかった。 ただ…レイリーはこの石を見ているとなんだか不安になる、と様子がおかしい。 不安要素を抱えたままのアレクたちだったが、休むまもなく今度は「亜獣を指揮する額に痣のある男」 の出現が報告された。 オブライトはその男に覚えがあるという。かつての戦いで魔王側について戦った「人将シェイバン」ではないかと。 アレクはそんなはずはないと断言した。シェイバンはロワ王に倒され死んだはずだし、仮に生きていたとしても 最後の戦いは何百年も昔のことなのだから。 だが、一連の事件を振り返ったオブライトは、自分達の知らないところで 巨大な謀が進行しているのではないかという予感がしていた。 ロワマウントで待ち受けていたのはやはりシェイバン本人であった。 恨みを晴らすべく蘇ったシェイバンは、自らの目的は秘石の力で魔王デジルを復活させることだと言った。 秘石が何故必要になるんだ?と問うアレクに、貴様らはミナウから何も聞かされていないのか? と怪訝そうにアレクにもよく分からない返事を返すシェイバン。 シェイバンを退けるも、取り逃がしてしまい、謎は結局謎のままに。 城に戻ってきたレイリーにシェイバンを取り逃がしたことを話すと、 「アレクも情けないわね。私がいればあんな奴、やっつけられたのに」 と予想外な返答を返してきた。なんだか性格が変わってる。 戦いを嫌っていたはずなのに「今度の戦いには自分も連れて行って」とまで言う有様。 ともあれ、集めた4つの秘石を並べてみると、秘石は急に青い光を放ち始めた、 そしてレイリーは光に取り込まれ、秘石共々どこかへ消え去ってしまった。 突然の超展開に呆然とするアレクらの元に現われたのはレジーナ。 これはどういうことだと詰め寄るアレクに、レジーナは力の源であるクルゼの秘石を心の弱い者が持つと 心を奪われてしまうのだと言った。 レイリーの不安は事実だったのだ。 あの石はどういうものなのだ、というオブライトの問いに彼女は、今の秘石は一部に過ぎず、 全部を集めると「クルゼの護り」の本質も見えてくるはずだと言って去って行った。 とにかく秘石がレイリーの元にある以上、秘石を集めていけばレイリーを探すことにもなるということで 秘石を集める進軍を再開した。 秘石は城の地下からオブライトが見つけてきたという封印のローブで覆うことで力を抑えることに。 212 :ゲーム好き名無しさん:2011/11/14(月) 00 10 11.66 ID Pmn5wKlu0 第2部 現われたのはこれまたかつて「最後の戦い」に参加した竜将フォルス。ロワ王の片腕として戦い、 王の盾となって命を落としたという彼がなぜ生きてここにいるのか? レイリーのことを知っている様子のフォルスに戦いを挑むも、圧倒的な力で叩き潰されるアレクたち。 弱すぎてつまらぬと吐き捨てるフォルスには以前の正義感にあふれた彼の面影はなかった。 ウレンガー国を解放した際に巨大な門を発見した。これこそが魔王を封印した闇の地へ続くウレンガーの門だ。 石化した2匹の龍による封印は現在は完璧なようだが、シェイバンが魔王の復活を狙っている以上、 必ずここに現われるはずと踏んだアレクはここを監視し続けるよう命じる。 「今度会った時こそ、この手で息の根を止めてやる…!」 なにやら物騒な発言をするアレクに、オブライトは王子までもが秘石に心を奪われているのではと危惧する。 ハーフォーにおいて、ついにフォルスとの再戦を迎える。 一縷の望みをかけて必死にフォルスを説得するアレク。フォルスも、何か様子がおかしい。 「俺の…俺の体から出て行け!」 何かに耐えるように暴れるフォルスを勇士達が食い止め、 深手を負って倒れたフォルスの体内から、クルゼの秘石が飛び出した。と、同時にフォルスは正気を取り戻した。 今までの行いを詫びるフォルスに、何があったのかを尋ねたが、復活するまでのことはよく憶えていないとのこと。 だが、シェイバンの事を尋ねると、やはりフォルスを秘石の力で蘇らせたのはシェイバンらしいということは分かった。 レイリーのことも聞いてみたかったが、重傷のフォルスに無理はさせられないのでひとまず城に戻って話しを聞こうという オブライトの提言に従い、話を打ち切って帰ろうとする3人。 これからは少しでも王子の助けになりたいというフォルスだったが、その背後からシェイバンの魔法が襲った。 所詮頭の悪いトカゲなど役にはたたんかと吐き捨てるシェイバンを、怒りも露ににらみつけるアレクであったが、 シェイバンは意にも介さず新しい部下を紹介しようと言う。それは…レイリー。 レイリーに何をするつもりだ!と詰め寄るアレクだが、シェイバンはいずれ分かる事だと言い、秘石を回収し レイリーと共に去っていった。 そしてフォルスは、力になれなかったことを詫びつつ、「秘石は人の邪悪な心を封じ込める。しかし…」 と言い残し、死んだ。優しき亜獣の英雄は、もう帰ってこない。 こうして大陸を解放したものの、衝撃的な事件が立て続けに起こり、アレクは失意の日々を送っていた。 悲劇の元凶は、やはりクルゼの秘石しかありえない。 世界に平和をもたらすものだと信じていたクルゼの秘石。しかし、それは間違いだったのか? 秘石の強大な力には様々な面がある。 今まで恩恵を受けてきた護りの力、そしてレイリーの心を奪った邪悪な力。そして死者を蘇らせる力… レイリーが奴らの手に落ちたのは秘石を集めたせいなのか? 知らなかったとはいえ自分は結局奴らの手助けをしただけなのか? マイナス思考ばかり先走るアレクに、オブライトは悔やんでも仕方ありますまい、 我々が動かずともあの者たちは秘石を集め魔王の復活を成し遂げるでしょう。 その前に我々が出来ることを為すのです。と励ました。 アレクはふとレジーナのことを思い出した。秘石の持つ邪悪な力についても知っている彼女なら、あるいは… そのころ、地方を偵察していた勇士たちが、西方で時空のゆがみを発見した。 こちら側にはとても行けそうにないとのことなので、アレクは北へ向かうことにした。 214 :ゲーム好き名無しさん:2011/11/14(月) 00 13 42.80 ID Pmn5wKlu0 第3部 秘石を集め、クルゼの護りを復活させることを目指すアレク達であったが、 アレクの様子がなにやらおかしい。レイリーのように秘石の力の影響を受けているようなのだ。 この力があればシェイバンどころか魔王だって倒せるなどと発作的に言い出す アレクはなにやらやさぐれた性格に変化しつつあった。 5個目の秘石を手に入れたアレクの前に、捜し求めていたレジーナが現われた。 秘石の影響でやさぐれモードのアレクは知ってる事を残らず吐けとレジーナを脅迫するが、 レジーナは相変わらず飄々とした態度でとぼけるのみ。冷静さを完全に失ったアレクが元はと言えばお前が原因だ! シェイバンの居所を教えろ!奴さえ倒せば全てカタが付くと怒鳴りまくっていると、レジーナは一つだけなら答えてあげるという。 オブライトは秘石について知りたい様子だが、アレクはシェイバンの居所をとにかく教えてくれと言った。 レジーナはシェイバンの城は東のはずれの島にある、レイリーもそこにいるはずよ、と教えてくれた。即座に東の島に出立するアレク。 そんなアレクを見送りつつ、レジーナは 「シェイバンがやられたらおもしろくなくなっちゃうけど、ま、あいつらの思い通りになるよりはいいかもね」 と意味ありげにほくそ笑んだ。 6個目の秘石を手に入れた際、アレクは今頃になってオブライトが秘石の影響を全く受けていないことに 気がついた。これにはなにか理由があるのか? 8個の秘石を揃えたアレクは、ついにゲラルースにおいてシェイバンを追い詰めた。 秘石を賭けた両者の戦いは、アレクたちに軍配が上がり、レイリーも正気を取り戻し奪還に成功した。 だが…… 「いや……まだだ……このままでは終わらぬ!」 「あぶない!アレク!」 シェイバンが最後の力で放った秘石の力から、レイリーは身を挺してアレクを守り、直撃を受けた。 その様子を見届けたシェイバンは、これで我が野望ー魔王の復活ーは達成されると高笑いを残し、息絶えた。 同時に、レイリーから凄まじい力が放たれ、アレクとオブライトを跳ね飛ばした。 様子の一変したレイリーは、近寄ろうとするアレクに魔法の弾丸を浴びせ、いずこかへと去っていった 「レイリー……レイリーーーー!!!」 喜びもつかの間に、再び妹を失ったアレクの悲痛な叫びをもってこの戦いは終わった。 シェイバンを倒したものの、フォルスも、そしてレイリーも取り戻すことは出来なかった。 僕たちは結局何も取り戻す事が出来ないのか、と苛立つアレクから、また黒い波動があふれ出てきてきた。 どうにか発作は収まったものの、心を蝕む秘石の力は次第に強さを増してきている。 状況はより悪化しているかのようだった。 アレクは、レイリーが南の地に渡ったという報告を受け、急ぎその地へと進軍を開始した。 215 :ラストスタンド:2011/11/14(月) 00 23 46.51 ID Pmn5wKlu0 タイトル入れ忘れてました。すいません。あと、割り込んでしまったアマガミの人もごめんなさい。では続きを 第4部 アレクの前に現われたのは、やはりクルゼの秘石であった。思えばなにもかもこの秘石から始まったことだった。 「なにが『クルゼの護り』だ!不幸な事が起きるばっかりじゃないか!」 秘石に八つ当たりをするアレクの様子に、オブライトはふと、かつて魔王との戦いにおいて アレクの父ロワ王もまた謎の力に心を乱されていたということを思い出した。英雄と呼ばれるロワ王も秘石の力から逃れる事はできなかった。 だが、そうなるとオブライトだけが何の影響も受けないのがますます謎だ。 「年寄りには効かないのかな?」 「何をおっしゃいます。王子だってもう何百年と生きていらっしゃるでしょう。」 と軽く流したオブライトだが、やはり自分が影響を受けない理由は分からないままだった。 オブライトがロワ家の執事となる前には何をしていたかをアレクは尋ねるが、相変わらず思い出せないとだけ答えるオブライト。 ただ、自身の過去については最近妙に引っ掛かるらしい。 戦いを続けるアレクの前に、レイリーが現われ、秘石を奪い去っていった。 行く手を阻むようなら殺すとアレクを冷たくあしらうレイリーの様子はまるでシェイバンの写し身であった。 もはやアレクにもレイリーを元に戻す手立ては思いつかなかった。 魔王の復活を見過ごすわけにはいかない、だが、それはレイリーと戦うことを決断しなければならないのか。 アレクの苦悩は更に深まり、それと共に秘石による精神の侵食は更に進んでいくのであった。 キキの国を解放した際、オブライトはふと、この国のある島に見憶えがないかとアレクに尋ねてくる。 憶えはないとアレクは答えたが、オブライトは何かが気になって仕方がないようだ。 その島、キセノラルに渡ってみたが、そこにあるのはうち捨てられて久しい古城があるだけであった。 その古城に何かなつかしいものを感じたオブライトは、後ろ髪を引かれる思いで島を後にした。 セヴァ島でアレクの前に再びレジーナが現われた。 レジーナは不機嫌そうに、「兄妹揃って人の家の庭先をウロウロと!」と愚痴をこぼしていた。 この島は何百年も昔からの彼女のものらしい。ここに来ていたレイリーは既に追い払った後で、 アレクも追い出しにかかるレジーナだが、アレクはとにかく秘石の秘密だけでも教えてくれないかと懇願した。 オブライトは言った。自分達はクルゼの秘石こそがクルゼの護りであると思っていたが、 実際のところ、秘石は関わったものを次々に不幸にしていく不吉な代物であった。 そんなものが平和の護りであるとは考えられない。一体石の本性とは何なのか? レジーナはそんなオブライトに呆れた顔でほんとに何も覚えてないのね、と言った。 どうやら教える気にはなってくれないようだ。 相も変わらず遊び半分のレジーナに、やさぐれ状態のアレクはついに本気でキレた。 「もういい、オブライト。こんなやつの話をまともに聞いていた僕らがバカだった。もう手のひらでの上で踊らされるのはまっぴらだ! こうなったら力づくで叩きのめしてお前の身体に聞いてやる……!!」 いきなりの王子の過激発言にオブライトは開いた口がふさがらない様子だが、レジーナは 「たくましいセリフだこと……ボウヤにできるのかしら?」 と、まだ余裕綽綽であった。それに対してアレクは感情の昂ぶりに呼応するように起こった秘石の力の発作に苦しみながらも、攻撃を指示した。 「た、叩きのめしてやる……僕らが……正義だ!」 だが、レジーナはひとしきり適当に戦うと……うざったそうに翼をひとふりした。 それと同時にアレクを苦しめていた発作は急に消え去り、やさぐれていたアレクは正気に戻った。攻撃をとりやめ、詫びて去ろうとするアレク。 レジーナは彼らを呼びとめ、シェイバンやフォルスを蘇らせた黒幕は冥界の王クラーヌではないかと告げた。 また、大陸の北西のかつて「最後の戦い」のあった周辺の時空のゆがみ「冥界の狭間」が冥界に繋がっているとも。 そしてクラーヌはそこにいるらしい。 冥界の狭間は既に以前の進攻のさなかに発見済みだ。そこへ入って帰ってきた者はいないというが、 「そこへ行く事で全てがわかるのなら…行くよ!」 と、アレクは決然とそう言い放ち、冥界遠征を開始するのであった。そんな彼は知る由もなかった 「ほんと…単純ね。これでまたしばらくは、楽しめるわ。ふふふふ…」 というレジーナのほくそ笑みを… 216 :ラストスタンド:2011/11/14(月) 00 25 55.03 ID Pmn5wKlu0 第5部 ついにアレク達は冥界に進攻し、待ち受ける死者の軍団を蹴散らし橋頭堡を築いた。 その際、戦利品として敵の死者達のリーダーが持っていた石版を手に入った。 オブライトはこれが「冥界邪説」の断片ではないかと言った。 冥界邪説、それは冥界の王が集めた全ての死者の声、すなわちこの世の全てを記したといわれるもので、 「最後の戦い」の記録もこの文書によって後世に伝えられたと言われている。 この石版に記されているもののうち唯一オブライトに解読できたのは、 「邪悪の名に封じられし意思…その力を世界に降らす…」という一文だけだった。 解釈として考えられるのは封印される邪悪=魔王の意思が最後の力を世界に降らす、というものだが、 まだよくわからないのでアレクはとりあえず石版を持っていくことにした。 秘石のことが記された石版も見つかるかもしれない。 次に現われた敵将もまた冥界邪説の一部を持っていた。それに記されているのは 「あまねしものには表裏あり…光さす影には闇が生まれる。」 というもの。これではまるで謎かけだ。 「こんな石版が何の役に立つっていうんだ!冥界邪説がなんだ!叩き割って粉々にしちゃえばいいんだ!」 と、また過激発言のアレク。 次なる拠点、ケルシーを制圧したが、この地はかつて「最後の戦い」の時の軍事拠点で、 魔王との決戦に赴いたロワ王をレイリーとオブライトの3人で待った場所だった。 その時の思い出を回想するうち、オブライトはこの地で魔王軍が乱入して危機に陥ったことを思い出した。 アレクは、その時に魔物を撃退したのはオブライトだったと言ったが、オブライトは全く覚えていないとのこと。 だが、アレクの記憶によると、その時魔王の亡霊のようなものが現われ、辺りが黒い霧に包まれ、 オブライトが魔法でそれを打追い払ったはずだった。 そしてその時から魔王は封印されて世界から邪悪な気は消えたが、同時にアレクらは歳を取らなくなった。 今にして思えばあれこそが魔王の呪いだったのかもしれない。 次のダントで手に入った石版に記されていた一文は「地に散りばめられし力はその影を隠し、うつろな平和を呼ぶ」というもの。 この「力」とは、クルゼの護りのことではないかと考えられた。では、「影」とは。 アレクは邪悪を隠すという意味にとったが、オブライトは何か不吉なイメージを感じ取った。 そして次の石版を手に入れた時、その予感が正しかった事が証明された。 「隠されし影は消えることなくやがて放たれ、影は人の心を飲み込む。」 人の心を飲み込む影、これは「クルゼの秘石」のことではないだろうか。影が放たれるというのはクルゼの護りの崩壊のことか? オブライトの推論はこうだ。秘石は人々の邪心を飲み込む魔の石で、ロワ王は恐怖と混沌を呼ぶその石を封じることによって 世界に平和をもたらす「クルゼの護り」と変えたのだと。 続きの文章が書かれた石版も見つかった。「放たれし影は次なる依り代を選び、力に支配されし依り代は新たな闇となる」 その依り代というのはレイリーのことなのではないか、レイリーは新たな闇、魔王となるのではないか? 高まる不安に落ち着きを失い、また発作を起こすアレク。オブライトはこの続きの石版を捜し求めるのであった。 そして冥界の最果てフィグラにおいて、ついに最後の石版が発見された。 「世界に悲しみが満ち、分かたれし闇が一つになるとき暗黒が再び世界を飲み込む」 つまり秘石が一つに集まる時、魔王が復活するということだ。逆を言えば、それさえ阻止すれば魔王の復活は 防げるとも考えられる。まだ我々にも勝機があります。と、オブライトは言った。 「レイリーを…魔王復活の犠牲になんかさせてなるものか…!」 もはや限界寸前ながらも、アレクは決意を胸に、ついに冥王クラーヌの待ち受ける冥界の中心、ゲソンへと駒を進めた。 217 :ラストスタンド:2011/11/14(月) 00 28 53.74 ID Pmn5wKlu0 生者がここに何のようだと頭に直接語りかけてくるクラーヌに、シェイバンとフォルスを復活させたのはお前なのかと尋ねたところ、 復活は破壊と混沌を呼び、世界に死を呼ぶことを望んだシェイバンの意思であり、 自分は手を貸したに過ぎないと答えた。 アレクは言い逃れだと一蹴し、魔王の復活も結局はお前が黒幕かと怒りを露にするが、 クラーヌは怒りに身を任せるのは滅びの道、貴様にはそれがふさわしいとアレクをあざ笑い、攻撃を仕掛けてきた。 アレクはそれを撃退し、改めてクラーヌに全てを話すよう詰め寄った。 「……すべては定められし事…恨みは死者をも蘇らせ…世界の混沌を呼び覚ました…だが…それもクルゼの意思…」 クルゼ、やはりそれが世界の破滅を望んだ全ての元凶なのか。 「闇の意思は人の生み出したもの…魔王もまた人から生まれいでしもの…人の生み出した邪悪によって世界は死に飲み込まれるのだ…」 アレクは「クルゼ」の正体も気にはなったが、今もっとも差し迫っているのはレイリーを救い、魔王の復活を阻止することだ。 その方法を尋ねると、クラーヌはクルゼに勝つことだと答えた。そしてそれは己自身との戦いでもあると。 「心を…闇に染めるがいい…その時こそ…」 運命は既に決し、全ては闇に覆われるとクラーヌはアレクをあざ笑いつつ姿を消した。 冥府の王であるクラーヌは死を超えた存在。ただ、帰るのみ… クラーヌがいなくなり、ここに用のなくなったアレクらは元の世界に戻る術を探すも、困った事に元に戻る道が見つからない。 さ迷うアレクは、ふと自分を呼ぶ声を聞いた。オブライトではない。 それは…遠い昔に別れたアレクの父、ロワ王であった。 思いがけず亡霊となった父と再会を果たしたアレクが今の窮状を説明したところ、 ロワ王は頷き、秘石を封印したときからいずれこのような事が起こるのではないかと思っていたと答えた。 クルゼの秘石とは魔王の力の源であり、デジルを封印してもなおその力は消えず、人の心を蝕み続けた。 そこでロワ王は密かに秘石を砕き、二度と目覚めぬように世界の各地に封印した。それが「クルゼの護り」だった。 (つまり護りとは秘石そのものではなく、その封印を指したもの) 自分達が不甲斐ないせいでシェイバン達によって封印が破られたのかとうなだれる二人に、 ロワ王はアレクに対してはシェイバンたちがおらずとも封印の効力は次第に弱まり、 いずれは破られたはずだったのだとなだめ、 オブライトには、そうやってすぐ自分を責めるところが昔からのお前の悪い癖だと釘をさした。 そう、「あの時」も責任を感じたオブライトが自らの記憶を消したのだと。 そして秘石が魔王の復活を果たそうとしている今、その失われた記憶だけが頼りでもある。 アレクは今もっとも求めるもの、すなわちレイリーを救う術を尋ねたところ、 秘石に心を奪われたとはいえ二人は血を分けた双子。心の奥底では通じ合っているはず。 レイリーの心に耳を傾け、彼女の心を閉ざす邪念を振り払うのだ、とロワ王は答えた。 自分にそれが出来るのか。アレクに確信はないが、やるしかないことは確かだ。 最後に王は、アレクとレイリーの元に二分されている秘石が全て揃う時、秘石は元の姿、秘球へと戻る。 その時こそアレクたちの力が試されると告げた。 デジルは邪悪な心に呑まれて魔王を生み出してしまった。だから、アレクは心の邪悪に打ち勝たねばならない。 「自分に勝つのだ…アレク。最後はお前自身が自分で答えを出す以外に道はない」 そしてロワ王は現世に戻る道を示し、消えていった。 218 :ラストスタンド:2011/11/14(月) 00 30 36.90 ID Pmn5wKlu0 元の世界に帰還したアレクらは、ひとまずクラーヌとロワ王に告げられたことを整理してみた。 結局クラーヌの目的は冥界の王として、より多くの死者を冥界に連れて行くことだろうとオブライトは推測した。 秘石の力により世が乱れ、魔王が復活すればそれこそ思うツボというものだろう。そして父の最後の言葉、「自分に勝つこと」。 秘石を集めるたびに闇にいざなうその力は大きくなっていき、次第に耐えられなくなってきている。 ならば結集した秘石の邪念はどれほどのものになるのか。自分はそれに耐えられるのか。 不安がるアレクに、オブライトは誰しも心の一番弱い部分である怒りや悲しみに打ち勝つべく戦っていると諭した。 だが、アレクの不安はむしろますます強まっていった。レイリーに抗う力はまだ残っているのだろうか? ひょっとしたら、もう手遅れなのかもしれない。 そう弱音をはくアレクを、王子が信じないで誰が助けられるのかとオブライトは叱咤した。 「…王子は気づいていないかもしれませんが、レイリー様は見かけよりずっと強いお方ですよ。 王女が心を奪われたのは心の弱みを突かれたから…王子がその傷を癒してさしあげるのです。」 それでもアレクの気は晴れなかった。もしレイリーを元に戻すことが出来なければ、彼女と戦う事が自分にできるのか。 考えがまとまらず、アレクはいったん城に戻って休む事に。 その帰路の途上、オブライトは一人王子の下を離れ、以前気になっていたキセノラルの古城を調べてみる事に。 その中に飾られていたのは、二人の男の描かれた絵であった。 その絵を目にした時、オブライトの失われていた記憶は一気に蘇ってきた。 「私は…ここでラウリ兄さんと研究を…ラウリ…『ラウリ・クルゼ』…!? 私の名は…ミナウ。ミナウ…クルゼ。…『ミナウ・クルゼ』!? そんな…バカな!それではあの秘石は…魔王は……!!」 「やっと思い出したようね。」 現われたのはレジーナ。 その昔、ラウリ・ミナウの兄弟は人の意思を魔力に変える研究をしていた。 だが、後一歩の所で行き詰った二人は悪魔の力を借りて研究を完成させた。その悪魔こそ、レジーナだった。 だが、完成した「クルゼの秘石」は人の邪心を飲み込み果てしなく増大する、悪魔の魔道器だった。 最初からお前が仕組んだ事か!お前のせいで兄さんは秘石に取り込まれて…!とキレるオブライトだったが、 レジーナはあれは自分にとっても想定外の事態だったとすっとぼけた。 秘石に邪心が集まるのは、それだけ人の負の感情が強いということ。 (つまり秘石は基本的にありとあらゆる感情を満遍なく吸収するものだったが、 負の感情の比率がはるかに高かったため、最終的にその集合体みたいになってしまった) 「あなたのお兄さんだって、心の底ではそうありたいと思っていたから、自分から秘石に取り込まれたんじゃない?」 オブライトはレジーナの言葉に何も反論できないままだった。 レジーナは、ミナウがまだ思い出していない秘石の力の封印術を思い出すようにと頼んだ。 かつてミナウは戦火の中ロワ王と出会い、その元で秘石の封印を完成させたが、その後同じ過ちを繰り返さないよう 秘石も魔王も封印に関しても、全ての記憶を抹消した。 だが、今のままではいずれ魔王は復活し、クラーヌの思い通りに世界は滅亡することになる。 それはレジーナにとっては気にくわないし、そもそも世界がなくなってしまったら面白い事が出来なくなるので、 面白ければそれでおKという性格のレジーナは、とりあえず今のところは人間側に協力する立場を取るとのこと。 オブライトにとって、レジーナは秘石を産み出した恨み骨髄の相手であり、面白かろうはずはなかったが、 結局はレジーナの言葉に従う他に道はないように思われた。 219 :ラストスタンド:2011/11/14(月) 00 32 41.80 ID Pmn5wKlu0 一方、城に一人残されたアレクの元に、封印の地ウレンガーにレイリーが軍を率いて現われたという報が届いた。 即座に封印の門に急行したアレクの前に、レイリーが現われた。 「言ったはずだ…今度我らの邪魔をした時は殺すと!」 冷徹に言い放ったレイリーに、アレクはお前はレイリーじゃない、 昔からおとなしくて争い事が嫌いだったレイリーが、兄を殺そうとするような真似をするわけがない、と言ったが、返ってきたのは意外な言葉だった。 「お前はいつもそうだ…私の事など何もわからないくせに、何もかも知ったような口を聞くな!」 激昂と共に魔法でアレクを叩きのめすレイリー。 「私がいつもどんな思いでいたかわかるまい。 同じ双子でありながら、力がないばかりにいつもお前の影に立たされていた… 私は力が欲しかった…お前をねじ伏せ何もかも自由に出来る力が…!秘石は私の願いを叶えてくれたのだ。」 堰を切ったように言葉を紡ぐレイリーに、アレクは傷つきながらも懸命ににじり寄った。 今の言葉こそ、今までずっと押し隠してきたレイリーの本当の気持ちだという確信があったから。 ずっと守りたかった。だが、本当はずっと傷つけてきたのか? 「レイリー…それが…君の本当の気持ちなのか? …ごめんよ。レイリーは優しくて、いつも僕を大事にしてくれたから…君の辛さに気付いてあげることができなかった。 でも…このまま君を放っておくことはできないよ」 「ならばどうする…私を倒せるのか?」 「戦う事でしかレイリーを救えないのなら……」 アレクはついに決断し、戦いが始まった。 勇士達との死闘の末に膝をついたレイリーから、獣じみた咆哮と共に黒き力が放たれた。 慌てて駆け寄ろうとするアレク。 「レイリー…!僕の声が…聞こえるね。君ひと…りでは…だめかもしれないけど、ぼ…僕が力を貸してあげるから… 一緒に…戦ってあげるから…こいつを…心の中から…追い出すんだ!」 秘石の邪心に苦しみながらもレイリーを抱きしめ、懸命に呼びかけるアレク。 「レイリーの身体から…出て行けーーーーー!!」 アレクの叫びに呼応するかのように、レイリーの身体から溢れ出した暗黒は、彼女の持っていた秘石、 更にアレクの持っていた秘石の全てと結合し、一つの石となった。 そしてそれは封印の門へ向かって飛び去り、同時に門の結界は凄まじい閃光と共に破られた。 大きく開かれたウレンガーの門を呆然と眺めるアレクだったが、レイリーの呼ぶ声にようやく我に返った。 「アレク…ごめんなさい……」 そう言って気を失ったレイリーを連れ、ひとまずアレクは城に帰った。 長き時を経て、今度こそアレクはレイリーを取り戻すことができた。 だが、アレクはまだ全てが終わったわけではないという予感があった。アレクとレイリーという依り代から秘石が切り離され、 魔王の復活はひとまず阻止されたが、一方で一つになった秘石は更に力を増し、あのウレンガーの封印すら破壊してみせた。 何十年と続いた戦乱の末に世界は荒れ、そして秘石は集まって一つとなった。 「世界に悲しみが満ち、分かたれし闇が一つになるとき暗黒が再び世界を飲み込む」 冥界邪説の言葉が正しければ、戦いはまだ終わってなどいない。むしろこれからが本当の始まりかもしれない。 謎を解く鍵は、秘石が飛び去っていった門の先の「封印の地」にある。 オブライトは未だに戻ってこないが、アレクはレイリーを城に残し、魔王の封じられたというその地へ進軍を開始した。 220 :ラストスタンド:2011/11/14(月) 00 36 19.96 ID Pmn5wKlu0 第6部 封印の地においてアレクたちを出迎えたのはこれまでの比ではないほど強力な亜獣たちの軍勢だった。 この強さは秘石の、いや魔王の力が及んでいるせいなのか?と驚くアレクだったが、更に驚くような事態が。 瀕死の亜獣のリーダーが、人間の言葉でアレクに話しかけてきたのだ 「魔王の復活はもうあとわずか……ゆくがいい…そして魔王の復活にその身を捧げるがいい…」 薄笑いを浮かべつつ、息絶える亜獣。不吉な予感は当たっていたのだろうか? 次に現われた亜獣のボスも、一度は死んだと思われながらも、急に復活し、アレクに襲い掛かってきた。 辛うじて撃退したものの、亜獣の体からは謎の光点が現われ、いずこかへと飛び去っていった。 追い討ちをかけるかのごとく、亜獣はアレクを挑発するかのように語りかけてきた 「英雄気取りで魔王退治か…正義のためなら血を分けた妹にさえ剣を向ける…ご立派な王子殿だ… 王女は苦しみ、さまよっているぞ。お前にはその姿は見せないだろうがな…」 「だ、黙れーっ!!」 最も痛いところを抉られ、逆切れするしかできないアレクから再び黒き波動があふれ出てきた。 レイリーを救った時に全て振り払ったはずの秘石の邪念がいまだに残っていたことに愕然とするアレク。 再び精神の侵食に襲われ苦しみもがきながらも進撃を続けるアレクに、亜獣達は語りかける。 「お前はその手でいったいどれだけの命を奪ってきた?どれだけの仲間を死なせた?」 「や、やめろ…」 「見るがいい、自分の身体を…血で真っ赤ではないか…お前の周りには無数の怨念が取り巻いているぞ。」 「所詮お前も魔王と変わりないではないか…お前には闇の世界がふさわしい…」 「うるさい、消えろおおおっ!!」 「今更お前達があがいてももう遅い…デジルの封印は解かれた…あとひとつ…すべてがそろった時真の再生はなされ、 世界は暗黒の絶望に覆われるのだ…」 「ぼ…僕らが止めてみせる!」 「くく…お前達が争い…秘石を集めてくれたおかげで、秘石は力を取り戻した… お前達のしてきたことが…最後は世界の破滅を招くのだ…フフフ…」 そんな中、アレクは亜獣を魔法で倒しているオブライトの姿を見かけた。何かを探してさ迷っている様子で、 逃げるように去っていったオブライトの後を追おうとしたものの、その前にレジーナが現われ彼を呼び止めた。 彼女は女のカンでレイリーに何かあるかもしれないと思ったので一度城に戻ってみるようアレクに忠告した。 慌てて城に戻っていったアレクだが、レイリーも含め、何事もなかった。 (アレクは知らなかったが、レジーナはアレクを引き返させて時間稼ぎがしたかっただけ) 221 :ラストスタンド:2011/11/14(月) 00 38 33.89 ID Pmn5wKlu0 無駄な回り道をさせられたアレクは、共に城にやってきたレジーナに何もなかったじゃないか!と文句を言ったものの、 「あ~ら、だから胸騒ぎって言ったじゃない。それとも、何かあったほうがよかったのかしら?」 と相変わらずのらくらと追求をかわすレジーナ。 そんな二人の漫才を見たレイリーは羽が生えてる!と目を丸くしていた。よく考えたらレイリーはまだレジーナに 会ったことはないのだ。この人、誰?と尋ねるレイリーに、前に話していた知り合いだよ、と答えたアレクだが、それをさえぎり、 「あらぁ、前はワタシにあんなに夢中だったのに…王女サマが帰ってきたらもう用済みなのかしら?」 と余計な爆弾を放り込むレジーナ。(一時期血眼でレジーナを捜していたから、あながち嘘じゃないのだが) 「アレクあなた…」 「バ、バカ、何変なこと考えてるんだよ!僕はただ秘石の秘密を聞こうと…」 「…スケベ!」 嫉妬も露に顔を背けるレイリー。(セクシーお姉さんのレジーナに対してレイリーは永遠の10歳) 一方レジーナは、アレクがそんな痴話喧嘩を繰り広げているうちにこっそり帰ろうとしたものの、アレクに気が付かれて呼び止められた。 もう少し聞きたいことがある、とアレクは、封印の地でレジーナが現われる直前に見かけたオブライトの事を尋ねた。 レジーナは、オブライトが何かを探して封印の地をうろついているのは見かけたが、それ以上は知らないと答えたが、 なにか隠してないか?というアレクの追求に、初めてややうろたえた様子で逃げるように去っていった。 それはやはりなにか隠していることがあるということを盛大にアピールするかのような態度で、 オブライトとレジーナにはなにかつながりがある、ということに薄々気づくアレクであった。 ともあれ、魔王の復活は近い。再び戦いを続けようと出発しようとするアレクだったが、 レイリーは自分も一緒に行くといって聞かなかった。まだ体調が万全とはいえないレイリーを連れ出すことを一度は拒否したアレクだが、 「…またそうやって私を置いていくの?」 と、レイリーは見憶えのある冥い目をしつつ言った。まさかレイリーもまだ秘石の影響が…と怖気立つアレクだったが… 「ウ・ソ(はあと)」 とレイリー。 「アレクがうらやましかったのは本当…でも、それ以上に自分のことが嫌だったの。 だって、私って意気地なしで、何かあるといつもアレクを頼って、アレクの影に隠れてばかりいたんだもの。そんな自分を変えたかった。 一人でどんどん先に進めるアレクがうらやましくて…もっと、アレクに頼らなくてもいいように強くなりたかった。 そんな気持ちを秘石に取り込まれたのかもしれない…」 アレクと戦った時に、アレクが私を支えてくれて、ちょっぴりだけど強くなれたような気がするの。だから…お願い。今度は私も一緒に戦わせて…!」 アレクは、レイリーの目に確固たる決意を見て取った。 「…わかったよ。一緒に行こう…!」 ここに、兄妹は共に手を取り合い、魔王に立ち向かうこととなった。 立ちふさがる亜獣達は、相変わらずアレクを挑発するような言葉を投げかけ、アレクは秘石の力に 蝕まれ、消耗していくが、レイリーはそんなアレクを懸命に励まし、支えた。 「アレク…つらい事も…私と半分なら我慢できるでしょ?私が支えてあげるから…負けないで!」 「アレク…もう少しよ。きっとデジルに近づいているから…頑張って。私がついてるわ。」 そんな折、ある亜獣が言った。 「何も知らぬという事は幸せなことだな…貴様らの執事はなぜ居なくなったのだ? 貴様らを見限って姿を消したのではないのか…?」 「そ…そんなことがあるものか!」 「奴とデジルの関係を知ってもそんな口がきけるかな…?」 しかし亜獣は、それ以上しゃべる前にレジーナの魔法によって息の根を止められ、アレクがオブライトの真相を知る事はなかった。 これがオブライトとの約束だからとそそくさと姿を消したレジーナに、アレクの疑惑は募るのであった。 222 :ラストスタンド:2011/11/14(月) 00 42 31.25 ID Pmn5wKlu0 封印の地の奥深くに辿りついた頃、ようやくオブライトが帰ってきた。オブライトは、封印の方法を探すべく、世界中を巡っていたらしい。 そして、秘石の封印の方法は既に見つかり、準備も進めている所だという。 強大な亜獣がひしめくこの封印の地の最深部にこうもあっさり来ることができるのはなぜか?どうして黙って準備をしていたのか? 疑問は多々あるが、オブライトは秘石のことは自分に任せてとにかく王子達はデジルとの戦いに全力を尽くすようにと言った。 アレクはそんなオブライトに、本当は記憶が戻っているのではないか?と疑念をぶつけたが、 オブライトはただ、全てが終わったら何もかもお話ししますとしか答えなかった。 アレクはまだオブライトに対する疑惑をぬぐう事ができなかったが、レイリーは 「オブライトの過去に何があったとしても、これからもずっと変わらないでいてくれるの?」 という言葉に、迷いなくはいと答えたオブライトを信じることを決断した。 レイリーは、アレクに何も悩むことはないわよ、全てをオブライトに任せればいいと言い、妹の言葉にアレクもオブライトを最後まで信じることを決意した。 アレクはいよいよ魔王の待ち受ける最後の地、ラム・ロンに駒を進めた。並み居る敵を蹴散らし、 辿りついたデジルの側にはあのクルゼの秘石があった。そしてそれは、デジルに吸収されていった。 「貴様達のおかげで我は力を取り戻した…礼を言うぞ…だがまだ力が足りぬ… 我が野望を阻む憎きロワの一族をことごとく食らい…我は真の復活を成し遂げるのだ…」 悠然と構えるデジルであったが、アレクに恐れた様子はなかった。 今、彼には長き時を戦い抜き、鍛え上げられた多くの仲間がいるのだから。魔王の前に進み出た選ばれし勇士達に向かい、アレクは言った 「ゆけ!これが僕たちの…『ラストスタンド』だ!!」 号令一下、最後の戦いが始まった。敵は、全ての人の邪念を取り込んだ魔王、対するは、長き時を戦い抜いた全ての戦士達の希望を背負った「最後に立ちし者」。 勝ったのは…「ラストスタンド」だった。 「一度ならず二度までも…何故貴様は私を裏切り…私に仇なすのだ…『ミナウ』よ。我が同胞でありながら…なぜ憎きロワに味方する…!?」 オブライトに向かいそう言ったデジル。その言葉の意味することを知らないアレクは怪訝そうにオブライトを見たが、オブライトは 「私は私…オブライトはロワ家と共にあります。」 と、はっきり答えた。 「『ミナウ』よ…」 「…『ラウリ』…あなたが野心を抱き、闇に心を落とさなければ…邪悪な力で世界を血に染めたりしなければ… 私は…これ以上あなたに悪業を積ませたくはありません。」 デジルの身体は急速に崩れ始めた 「まさか…こんなことが…なぜ私が…秘…石は…依り代…を…この私を…捨てると…いうのか…」 デジルの体は跡形もなく消え去った。後に残されたのは、無傷の秘石だった。オブライトはアレクたちを 脱出させ、単身秘石の封印に取り掛かった。 「オブライト…戻ってくる…わよね?」 「絶対…戻って来るんだぞ!」 「必ず…!」 アレクたちが脱出してしばらくたつと、背後で爆発音が轟いた。 オブライトは無事なのかと気が気ではないアレクたちだったが、オブライトは無傷で帰ってきた。 「封印はなりました。帰りましょう。」 事も無げにそう言ったオブライトと共にアレクたちは城へ帰ったが、城に戻った時、オブライトの姿はいつのまにか消えていた。 黙って姿を消したオブライトを探すうちに、レイリーはオブライトの部屋から置き手紙を発見した。 「アレク様…それにレイリー様。ご心配をかけて申し訳ありません。私にはまだ…最後にやり残した事があるのです。 私自身の過去に決着をつけるために、全てを終えて再び王子達の元へ戻ることができたなら、真実を全てお話します。 もし戻らなかった時は、ロワ王の墓所に隠したもう一通の手紙をお読み下さい。 デジルは倒れました。お二人にかけられていたデジルの呪いも解けていることでしょう。 王子と王女の成長した姿を見られないのは残念です…いや、成長した姿を見るために必ず帰ります。 長い戦いで荒廃した世界を再建することは容易ではありませんが、お二人ならきっとなしとげる事が出来るでしょう。 願わくばお二人の未来と新しい世界に幸多からんことを……」 223 :ラストスタンド:2011/11/14(月) 00 46 17.43 ID Pmn5wKlu0 ノーマルED(全ての国を解放していない場合) レイリーは、墓所の手紙が気になるようだが、、アレクはやめておこうと言った。 「オブライトは必ず帰ってくるって言っている…ならオブライトの帰りを待とうよ。 オブライトは今までだって、約束を破ったことは一度もなかったじゃないか。きっと…帰ってくるよ」 「…そうね…そうよね。オブライトの帰りを信じて…」 「それまでに…みんなで頑張って元の平和な世界を取り戻そう。」 「きっと、私たちがいい男といい女になってて、帰ってきたオブライトびっくりするわよ。」 「ははっ…そうだね」 こうして長き戦いは終わり、世界は復興の歴史を刻み始めた。 ただし、執事オブライトの消息はその後の歴史書にはどこにも記されてはいなかった トゥルーED レイリーと二人でオブライトの行方、それに「やり残したこと」について話していると、 アレクは急にまた闇の力の発作に苦しみ始めた。秘石は封印されたのではなかったのか? 更に、そこへウレンガー門からオブライトらしき人物が一人で向かったという報告がなされた。 アレクとレイリーはすぐに封印の地へと急行した。 封印の地の最深部では、オブライトが秘石と対峙していた。 「兄さん…今こそ…我らの過ちを正しましょう。 お前は人の悪意が生み出した闇の結晶…今ここで、お前が帰るべき闇に戻してやろう…!」 秘石は、抵抗するかのように激しく揺らいだが、オブライトは一分たりとも揺るがなかった。 「私の心を操ろうとしても無駄だ…お前のことは誰よりもこの私が知っている…!お前はここで滅びるのだ!」 だが、そこへアレクとレイリーが現われた。 「お、王子…なぜここに…」 「それはこっちのセリフだよ!」 「秘石は完全に封印されたんじゃなかったの!?」 二人は、オブライトの元に駆け寄ろうとしたが、オブライトは、いけない!と血相を変えた。 「こちらへ来てはいけません!秘石が…」 だが、手遅れだった。 「ツギなるヨリシロがマイおリタ……今コソわガ再生ノとキ……!!」 アレクの元に飛来した秘石から上がった歓喜の声、それはあろうことかデジルのそれであった。 「やはり…最後に秘石が選んだ依り代は王子だったのか…」 天をあおぐオブライト。秘石の邪念は最初からアレクとレイリーを依り代に選んでいたのだ。 二人が戦いあえば、お互いの心はより傷つき心の闇をひろげてゆく…それが秘石の狙いだったのだ。 アレクとレイリーだけが秘石の力の影響を受け、やがてアレクが集中的に闇の力に狙われた真相はこういうことだった。 秘石がある限り過ちは繰り返される。そこでオブライトは最後の戦いで一時的な封印を施し、 秘密裏に秘石の完全破壊を目論んだものの、このような事態を招いてしまった。 私が甘かった、とオブライトはため息をついた。 「そしておマエノ心の闇をモットヒロゲルのダ…デジルガソウシだヨウニ…闇に心ヲシズメロ…!!」 秘石が力を放出すると共に、消え去ったはずのデジルは再び復活してしまった。 224 :ラストスタンド:2011/11/14(月) 00 47 37.28 ID Pmn5wKlu0 「お前…なんかの…好きにさせるか…!」 ねじ伏せてやる!と斬りかかるアレクだが、デジルは更にアレクを挑発してきた。 憎しみが高まると共にアレクの体からあふれる闇は更に力を増す。それでもなお戦おうとするアレクだが、 それを止めたのはレイリーだった。怒りに身を任せてはいけない、と気づいたアレクは、 この場を耐える事にしたが、その間にもデジルはアレクを更に挑発するようなことをいってのけた。 「私はお前の父や同胞を殺し、妹と殺し合いをさせた憎き存在。憎いであろう…?」 負けるか!とデジルの攻撃を受け止めるアレクだが、いつまでも耐えられるものではない。 いったいどうすれば…と弱音を吐くアレクに、あと少しで秘石を破壊するための結界が完成します、 それまで耐えてくださいというオブライトの声が届いた。 その声に勇気付けられたアレクは、苦しみながらもお前の手は分かっている、とデジルの挑発を払いのけたが、 ならばとデジルはレイリーに攻撃をかけてきた。吹き飛ばされたレイリーを振り返るアレクだが、 レイリーは傷つきながらも懸命に呼びかけた 「私は大丈夫…私もがんばるから…アレク、負けないで!」 「うん!」 その言葉に、アレクは敢然とデジルに向き直った。 「貴様トてイツカハ疲れ倒レる…どこまで耐えられる…?」 更に攻撃を繰り返すデジルだったが、アレクは邪念に負けぬように心を奮い立たせ、それを受け止めた。 どういうことだ、とついにデジルも困惑を見せ始めた。 と、オブライトが後は私にお任せください!!と前に進み出た。 「ミナウ…オマエが居なけレバ…わが野望がここまで、邪魔される事はなかったものを…憎き弟よ…」 呪いの言葉を吐くデジルに、ようやくアレクもオブライトの真実に気づいた。 オブライトは今まで隠していたことをアレクたちに詫びつつ、自分たちが秘石を作った張本人であること、 そして魔王デジルが秘石の実験台となった兄ラウリの成れの果てであることをアレクらに明かした。 「ラウリ兄さんはもうこの世にはいない…ふくれあがった貴様の魔力に飲み込まれ、 忌まわしき魔王と成り果てた時に、既に死んだのです…!兄の過ちは二度とくりかえしません。」 そしてオブライトはデジルに取り付いた。秘石を、二度と復活できぬよう滅ぼすために。 「ラウリ兄さん…力を…私に力を貸してくれ…!!」 祈るように兄の名を口にするとオブライトは更に力を込めた。 「オブライト、やめろーっ!!」 オブライトの覚悟を悟ったアレクは悲痛な叫びを上げる上げるが、オブライトは止めなかった。 デジル、いやクルゼの秘石は最後の抵抗を見せるも、オブライトには秘石の邪念は一切効かない。 それどころか、取り付いたオブライトから逃げる事もできなかった 「思えば …『最後の戦い』の時は封印の術が未完成で、秘石を完全に破壊する事ができなかったために、今このようなことに… だが今度は違う。二度と再生できぬよう私と共に完全に消し去ってやる!」 「ヤ…メ…ロォォ……ッ!!」 「ロワ様……今こそ…王の元へ…」 最後にそう呟き、オブライトと秘石は跡形もなく消え去った。後には、アレクの悲痛な絶叫だけがあった… 225 :ラストスタンド:2011/11/14(月) 00 48 36.82 ID Pmn5wKlu0 城に戻ったアレク達の元に、オブライトが墓所に隠していた手紙が届けられたが、アレクはもうそれは必要ないと言った。 未だオブライトを失った悲しみから泣き続けているレイリーにアレクは言った。 「泣くなよレイリー。レイリーは強くなるって決めたんだろ?父上やオブライトを心配させないように僕らがしっかりしなきゃ…」 デジルを倒し、秘石はなくなったが、世界に平和を取り戻す道のりはまだ始まったばかりだ。 「レイリー…これからもずっと二人で力を合わせて頑張ろうよ。」 「えっ?」 意外そうな顔をしたレイリーに、アレクはもしかして嫌なの?と慌てたが、レイリーは急に吹き出した。 途惑うアレクに、レイリーは 「だって…アレクったら、あんまり当たり前のこと言うんだもん。」 「あっ、そ、そっか…そうだよな。はははは…」 二人の笑い声が、城に響くのであった。 そして、そんな二人の様子をこっそり見ていた者が。レジーナだ。 「あーおもしろかったワ。さぁて…今度は何をして遊ぼうかしら? とりあえず…王子さまがイイ男になったら、誘惑しにこよっと。」 遠き過去の願いは、永き時を隔て、多くの人々の勇気と二人の兄妹の努力によって叶えられた。 永遠の平和として… 226 :ラストスタンドまとめ:2011/11/14(月) 00 51 23.15 ID Pmn5wKlu0 以上でラストスタンド終了です。長レスお付き合いありがとうございました。 なお、短くまとめるとこうです。 主人公の王子様は外見10歳、実はウン百歳(もっとも精神的成長あんまりなし)。 お父さんが魔王を封印した際に呪いをかけられて妹と執事もろとも歳を取らなくなってしまいました。 長い時が過ぎ、平和を保証するはずの「クルゼの護り」が壊れて亜獣という魔物が暴れるようになったので 勇士達を組織し各地を平定しますが、その過程で妹は失踪した挙句敵に洗脳されるわ自分は闇の力に精神を 蝕まれるわといろいろ大変な目に。その原因が各地で見つかる「秘石」にあるようなので、 その謎を調べる過程で、実は秘石は執事が昔兄と共同研究で作った「人の精神を魔力に変える石」であり、 魔王というのは秘石が蓄えた邪念に飲み込まれた執事の兄の成れの果てだったことが判明。 長き時を経て鍛え上げた最強の精鋭部隊「ラストスタンド」により魔王を倒し、 執事は自ら犠牲となり秘石と魔王を消滅させ、主人公と妹は普通の人間に戻れました。 227 :ラストスタンド追記:2011/11/14(月) 00 53 58.94 ID Pmn5wKlu0 追記その1: このゲームのストーリーをつらつら書きつれてまいりましたが、実のところ本当の主人公はアレクたちでは ありません。本当の主役は百年以上にわたる長き戦いに関わった多くの勇士たちで、 彼らの紡ぐドラマはプレイヤーの数だけ存在するといっても過言ではありません。 最初期を支え、後進を見出し育てた者たち、 地道に経験を重ね、最後まで現役として戦い抜いたベテラン達、 そのベテランの背中を追いかけ、彼らを越えていった若き天才、 山の賑わいで入れてみたら、大化けした人(僧侶とかの後衛キャラに多い) 戦士としての夢に破れ、戦場の指揮官や新人スカウトとして名を成した者。 あるいは泣かず飛ばずで年老いていき、リストラされて忘れ去られた者。 そういった数々の成長と世代交代のドラマの積み重なった先に 「ラストスタンド」が魔王に立ち向かうクライマックスがあるのです。 (要するにこのゲーム、システムが単純な「サカつく」ファンタジー版と考えればおK) 追記その2: このゲームのキャラクターデザインを担当し、他にもキャラ設定、シナリオアドバイザーなど大きく関わったのは 漫画家の大森葵先生ですが、このゲームの後私は大森先生の代表作「ソニックウィザード」 及び「ファントムウィザード」、更に後には現在連載中の「ソウルガジェット」を読む機会に恵まれました。 そして「闇の力に翻弄される悲運の兄妹(相思相愛)」って大森先生的には馬鹿一設定なんだなあ、 と思った次第であります。レイリーに萌えられた方は一読推奨。
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/4249.html
暗い夜道に少女は一人立っていた。 確か自分は自宅で姉妹たちと共に夕飯を取っていたはず。なのにどうしてこんな所に居るのだろうか。 突然の異常事態に困惑しつつ、ふと先程の光景が頭をよぎる。 見知らぬ部屋に自分と大勢の見知らぬ人々。よく見れば大切な家族と友人も居るではないか。 知った顔を見つけ安心しそちらに駆け寄ろうとした時、妙な雰囲気を纏った男が現れ殺し合いを命じてきた。 この人は何を言ってるんだろう、と訝しげに思っていたら突如ボンッ!という音と共に前に居た若い男の首が吹き飛んだ。 呆然としながら体を離れゴロゴロと転がる“ソレ”と目が合った時、嫌な汗が流れる。 ロン毛の男が何かを言っていたが、全く頭には入らず、そうして気が付けばここに放り出されていた。 顔を青くしながら右手で首をなぞると、冷たい金属の感触がした。 途端に恐怖で足がガクガクと震えだす。 怖い、いやだ、死にたくない、殺し合いなんてしたくない、家族や友達に会いたい。 ふと自分の居る場所が道路のど真ん中だと思い出す。 こんな所に突っ立っていては目立つ。それこそ殺し合いを平然と行うような危険人物にでも見られたら… 慌てて周囲を見渡すと一軒のガソリンスタンドが見つかった。 震える足を無理やり引き摺ってそこに辿り着くと、急いで中に入る。 それを見ている者が居るとは気付かずに… ◇ 街頭のみが照らす薄暗い道路をゼロはバイクで走り抜ける。 目指す場所は地図中央にある市街地。 マントをなびかせバイクを操る姿は、まるでコミックブックから飛び出したヒーローのようだ。 支給品の一つであるこのバイク、ハードボイルダーという名で紫と緑の奇妙な配色がなされている。 園咲邸を出た時玄関前に置いてあるのを発見し、デイバッグに入っていた鍵を試しに挿したところエンジンが掛かった。 (中々便利なものだな) ゼロ=ルルーシュには乗馬はまだしもバイクの操縦をした事は一度も無い。 学生時代のバイクの運転はリヴァルの役目で、ルルーシュはサイドカーでのんびりしているのが常だった。 そのため折角の移動手段も宝の持ち腐れだと思われるかもしれないが、全く問題ない。 ゼロの超人的な身体能力ならば多少強引にだが、ハードボイルダーを乗りこなす事も十分可能なのだ。 (このまま一気に中心部まで…ん?) 丁度ガソリンスタンドの近くに差し掛かった時、微かな人影をゼロの視覚が捉えた。 影が見えたのは一瞬だが見間違えなどではない。確かに人影が待合室の奥へと移動しているのが見えた。 「寄ってみるか」 瞬時にそう判断すると進む方向を変える。 ガソリンスタンドに入ると給油機の所でハードボイルダーを止める。 相手がゲームに乗っていないならばそれで良し。乗っているのならば排除する。 どちらにせよ他の参加者との情報交換は必須だ。積極的に接触を図るべきだろう。 そう考えつつゼロは待合室への扉を開けた。 ………… 中に入るとゼロは室内をぐるりと見回す。 待合室はそこそこ広く内装も小奇麗なもので売店もある。 奥には左右に扉が一つずつあり、天井から垂れ下がってるプレートを見ると右は男女共同トイレで左が事務室らしい。 待合室は透明ガラスなので外から丸見えだ。幾ら何でも殺し合いの最中にそんな場所で呑気に居座る奴は居ないだろう。 (ふむ、ならばこっちだな) 左にある事務室のドアに手をかける。 トイレのような身動きの取り辛い狭い空間にわざわざ入りはしないだろう。 ゼロは事務室の扉を開けると、ゆっくりと足を踏み入れた。 事務室に入ると同時に、ガタッという小さな物音をゼロの鼓膜が捉えた。 音の発生源は左奥にあるデスクの下からのようだ。ゼロはそちらに目を向け声を掛ける。 「先に言っておくが私に殺し合いをする気は無い。無論、襲われれば対処するがな」 言いながら一歩近づくと息を呑むのが聞こえた。 「そちらがゲームに反対する者ならば話がしたい。出てきてはくれないか?」 エデンバイタルの魔王たる自分がこんな穏便な方法を取るとはな、と我ながらどこか可笑しく思った。 だがこの場で余計な荒事を起こすのは得策ではないと理解しているし、不必要ないざこざは避けるに限る。 「もしまだ信用できないのなら私のデイバッグをそちらに投げよう。それで戦意が無いことの証明にならないか?」 デイバッグをデスクの方へと放り投げるとそのまま黙って相手の出方を見る。 これでも信用できないなら仕方ないが当初の予定通り市街地に向かう。時間を無駄にはできない もし向こうがバッグを奪い襲ってきても余裕で撃退できる自身がゼロにはあった。 「…本当に、殺し合いには乗っていないんですか?」 向こうからの問いかけ、声からすると少女のようだ。 「ああそうだ。」 デスクの下から感じる息遣いなどから少女はまだ迷っているのだろうことが理解できた。 だが意を決したように息を吐く音が聞こえると、デスクの下からゆっくりと立ち上がる姿が見えた。 白のミニドレスに白薔薇の髪飾り、更に右目にも白薔薇の眼帯を着けた白い肌の美少女が姿を見せる。 どことなく儚げな雰囲気のある白い少女。そんな第一印象をゼロは抱いた。 少女は不安気な表情をしていたが、こちらの姿を見ると一変してキョトンとした顔をする。 「…コスプレ、ですか……?」 「違う、間違っているぞ」 思わず素で答えてしまった。 ◇ 「私はゼロ。さっきも言ったがこのくだらんゲームには乗っていない」 「えっと…雪華綺晶と言います。私も…殺し合いなんてする気はない、です」 椅子に腰掛け向き合いながら自己紹介をするゼロと少女―――雪華綺晶。 雪華綺晶としては黒い装甲服とボディスーツ、マントに仮面というゼロの格好が気になったのだが、当の本人が「気にするな」の一言で済ましたので、余り深く考えないことにした。 もっともゼロからすれば雪華綺晶の格好も少々変わっているように思えたが。 その後は互いの知り合いの話となった。 雪華綺晶によると、姉の水銀燈と翠星石、上の学年で幼馴染であるやる夫と その友人のやらない夫。 この4名は信頼できるし、殺し合いなどには絶対に乗らないとのこと。 逆に伊藤誠は面識は無いが女癖が酷いなど悪い噂が絶えない男子生徒だという。 最初の部屋に居たロン毛男と殺された青年については知らないらしい。 ゼロの方はスザクと扇が信用できる人物だと伝えたが、ロロに関しては今のところ不確定要素が多いので告げずに居た。 「ふむ…」 情報を交換し終えるとゼロは腕を組み暫し思案する。 (思った以上に面倒な事態となっているようだな) 自己紹介の際に聞いたが雪華綺晶は日本の学生だと言う。 それ自体は別段気にすることではない。問題は彼女が自分を全く知らない素振りであったことである。 ゼロはかつて反ブリタニア組織、黒の騎士団を率いて“弱者を虐げる暴力”への反逆を行っていた。 日本解放戦線によるホテルジャックでの人質救出を皮切りに、黒の騎士団は次々と法では裁けない悪を断罪してきた。 当然その出来事は連日のようにニュースで報道され、国を問わず黒の騎士団とゼロの名を知らない者は居ない程の知名度となった。 にも関わらずこの白い少女はゼロを、変わった服装の男の人くらいにしか認識していない。 余程の田舎出身の人間かとも思ったが、話によると都会の学生だと分かったのでそれも違うようだ。 (加えてブリタニアも知らない。いや、そもそも彼女の認識ではそんな国自体存在しない、か) 世界の三分の一を支配下に置く超大国、それが神聖ブリタニア帝国。 かつての極東事変により日本もその配下に治められ、エリア11というブリタニアの属領としての名を与えられるなど屈辱的な扱いを長年に渡り受けてきた。 現在では新皇帝ユーフェミアにより各エリアは解放されたが、それでも日本人との間には未だ溝が残っているだろう。 先程試しに自分はブリタニア出身だと言ってみたが、雪華綺晶からは外国の方でしょうかといった反応しかなかった。 ゼロという存在以上に知らないなど有り得ない事なのだが、彼女が嘘を言っているとは思えなかったし、嘘を付く理由も無い。 これは一体どういうことなのか。暫しの思考の末ゼロは一つの答えを導き出す。 (パラレルワールド…) 天獄門(ヘブンズドア)に触れたナナリーが見たという無限の可能性宇宙。 そして自身も魔王を受け継いだ時よりエデンバイタルを通して知った異なる世界。 そう考えれば雪華綺晶とゼロ、お互いの常識がまるで違うのもそれぞれが別の世界の住人だからだろう。 ここに来て最初に名簿を見た時のロロに対しての疑問も、彼が自分とは違う世界――或いは時間――から連れて来られたと考えれば納得がいく。 そして改めてこの悪趣味なゲームを開催したロン毛男に疑問を抱く。 50人以上の人間を突如まとめて拉致している。その中にはゼロのように特殊な力を持ったものが居るであろうにも関わらずだ。 さらに並行世界や時間にまで干渉する能力又は技術を手にしているであろうあのロン毛。 ギアスユーザーか、別世界の異能者か、はたまた神や悪魔の類か。 その正体は不明だが自然と警戒心が上がっていく。 「あの、どうかしましたか…?」 と、声のした方へ視線をやると雪華綺晶が心配そうにゼロを見ていた。 どうやらこちらが一言呟いて急に黙り込んだので不安になったらしい。 何でもない大丈夫だ、と言い雪華綺晶の方へ視線を移す。 答えが見つからないのならば今あの男の事をあれこれ考えても無駄と思い、思考を打ち切る。 「そういえば、支給品は何が渡されているかはもう確認したか?」 「え、あっ」 慌ててバッグの中に手を入れる雪華綺晶。 「ご、ごめんなさい。私、まだ…」 「別に謝る必要は無い。今落ち着いて確認すればいいことだ」 怯えて隠れていたことや話の内容からしても雪華綺晶が争いとは無縁の一般人であることはすでに分かっている。 突然巻き込まれた殺し合いという異常な状況で、冷静に行動しろと言うのは酷な話だろう。 そうして雪華綺晶がバッグから取り出した物は二つ。 忍者が使うような10本セットのクナイと裏にダイヤルとスピーカーが付いた蝶ネクタイ。 付属していた説明書を読むと後者は蝶ネクタイ型変声機という名で、声色を自在に模倣できるアイテムらしい。 中々面白い代物だが殺し合いの場では特に必要は無い。 「雪華綺晶。このクナイを私の支給された銃と交換しないか?」 「え…?」 「なに、そう深い意味は無い。ただクナイよりは銃の方が扱い易いと思ってな」 当然ながら雪華綺晶は銃など使ったことは一度も無い。 ただそれでもクナイよりは強力な武器だろうことは確かだ。 「でも、いいんですか?」 「構わん。私もあまり銃は得意ではないのでな」 ゼロの戦闘スタイルは己の肉体とマント、ギアスを武器にした肉弾戦である。 何度か拳銃を使ったこともあるが、無ければ無いで困るものでもない。 ならば自衛の手段として一般人である雪華綺晶に譲っても特に問題はないだろう。 それにゼロの腕力ならば投擲したクナイで銃弾並の威力を出すことができる。 雪華綺晶は暫し逡巡していたが、やがて差し出された銃と弾薬をありがとうございますと礼を言い受け取るとクナイを手渡す。 互いの情報を粗方整理し終えると、突然ゼロがスッと立ち上がる。 「さて。では雪華綺晶」 「…?何でしょうか?」 何だろうかと思い自分も立ち上がろうと腰を浮かばせようとした時 「下がっていろ」 事務室の扉が轟音と共に吹き飛ばされた。 ◇ 暗い夜道に男は一人立っていた。 とある大学で空手部の師範代を勤めている自分は、今日も部員に指導をする為部室に向かっていた。 それが何時の間にかおかしな所に居て、これまたおかしな男に殺し合いをしろと言われた。 男のふざけた言動に苛立ち一発殴ってやろうとした瞬間、知り合いの首が吹っ飛んだ。 その知人は教え子の恋人だった男だ。彼とは数回話した程度の間柄だが、こんな訳の分からない場で死んでいいような奴ではなかった。 そしてそれはここに連れて来られた三人の教え子達も同様だ。お調子者だったり、不真面目な所もあるが皆良いやつらばかりだ。 こんなふざけた事をしでかしたあのロン毛に怒りが湧くと同時に、どうすれば教え子たちを救えるか考えた。 己が直々に鍛えたのだ。そう簡単にくたばりはしないだろうが、集められた参加者の中には明らかに堅気では無い輩も混じっていた。 そんな連中に襲われればいくらあいつらでも危険だ。 どうすればいい?いったいどうすれば…… そのままじっと考え込み数分が経過した頃、男は覚悟を決めた。 教え子たちのために己の拳を血で染める覚悟を。 今の自分を彼等が見たら大いに失望するだろう。だが構わない。大切なものを守るためになら鬼にも悪魔にもなってやる。 支給品の手甲を装備しどこへ行こうかと思案した時、バイクのエンジン音が聞こえた。 音のした方へ近づくと一軒のガソリンスタンドが在り、バイクが止めてあるのを発見した。 修羅と化した男――AKYSは拳を強く握り締めると、参加者を殺すべく店内へ入っていった… ◇ 一瞬何が起こったのか雪華綺晶は理解できなかった。 ゼロが下がれと言ったのとほぼ同時に事務室のドアが破壊され、胴着を着た長身の男が飛び込んで来た。 ハッとゼロの方を見ると、彼は胴着男の放ったであろう右拳を掌で受け止めていた。 素手でドアを吹き飛ばす胴着男も恐ろしいが、それを平然とガードするゼロも只者ではない。 両者そのまま睨み合っているが、ゼロが沈黙を破る。 「聞くまでもないだろうが、どうやらゲームに乗ったようだな」 「…ああ。恨みは無いがお前らには死んでもらうぜ」 言い終わるよりも早く胴着男ことAKYSが左手でゼロを殴りつける。 しかし当たる寸前、ゼロのマントが生き物のように動き、AKYSの腕を絡み取る。 抜け出そうとするAKYSを待合室の方へと放り投げるが、下に叩きつけられる直前右手で床を殴りつけ落下を防ぐ。 「あっ、あの」 「下がっていろと言っただろう。巻き込まれるぞ」 呼び止める雪華綺晶へ再度警告をしゼロはAKYSを追って事務室を飛び出す。 相手は既に構え直しており、こちらを見つけるや否や怒声と共に正拳突きを繰り出してくる。 ゼロは素早くそれを避け、蹴りを叩き込むが手甲で防がれる。 「チッ…。無駄な抵抗しやがって」 「それはこちらの台詞だ」 今度はAKYSがお返しとばかりに殴りかかるが、ゼロは自分の拳をぶつけて相殺。 互いに己の拳をぶつけ合い、ラッシュの応酬が繰り広げられる 「オルルァ!オルルァ!」 「フンッ…!」 お互い徐々に殴る速度を上げていき、その余波で待合室の自販機や椅子が破壊されていく。 互いに一歩も引かず拳を打ち付けあう。 しかしゼロの拳がAKYSの頬を掠めると、相手の動きが一瞬鈍る。 その隙を見逃さず、ゼロが渾身の一撃を叩き込む 「ぐっ、おォォ!!」 咄嗟に両腕でガードするAKYSだが、ガラスをぶち破り外へと吹き飛ばされる。 追い討ちを掛けるべく自身も外に出ようとするゼロだが、両手に鈍い痛みが走っているのに気付く。 AKYSと激しく拳をぶつけあったせいだろうか。 4メートルを超える起動兵器に蹴り飛ばされても無傷だった己が、これしきで傷を負ったという事実に首を傾げる。 何か体に細工をされたか、胴着の男が思った以上の実力者だったか、或いはその両方か。 だがこの程度の傷どうということはない。 両腕を軽く振り痛みを振り払うと、外へ出て敵を追う。 外へ出ると血が点々と落ちていた。あの男のものだろう。 血はガソリンスタンドを出て左側に続いている。その先を見るとAKYSがふらつきながらもゼロを睨み付けてくる。 「それ程の力を持ちながら、あんなふざけた男の言いなりか」 「……」 呆れたようなゼロの言葉に視線を更に鋭くするAKYS。 ゼロが一気に片をつけようと近付くとAKYSも応戦するべく走り寄り殴りかかる。 拳と手甲が音を立ててぶつかり合い、衝撃でアスファルトが砕け散る最中 『ゼロさん上です!逃げて!!』 雪華綺晶の声が響き、ゼロとAKYSは咄嗟に言われた通り上を見た。 「あれは…」 そこには見た事の無い怪物が宙に浮き、こちらに黒い光弾を放とうとしていた。 ◇ 雪華綺晶はゼロに言われた通り事務室に隠れながら、間近で起こる戦闘を固唾を呑んで見守っていた。 ゼロも、襲ってきた胴着の男もまるで漫画のキャラクターのようにデタラメな動きで戦っている。 その現実離れした光景に夢でも見ているのだろうかと混乱するが、頭を振って意識を現実に戻す。 ふいに姉と友だちの事が頭に浮かんだ。 自分はゼロという殺し合いに反対する者と出会えた。だが彼らはどうだ? 姉二人とやらない夫は運動神経抜群だがゼロ達のような動きは当然できないし、やる夫に至っては体育の成績は常に1という有様。 もしも彼らがが胴着男のような危険人物に襲われていたら?いや、ひょっとしたらもう既に… 脳裏に浮かんだ最悪の光景を必死に振り払おうとするも、一度想像してしまったらそう簡単には消えない。 (姉さん…やる夫さん…) 震えだす自分の体を両腕でキツく押さえつけ俯く。 怯える彼女の耳にガラスの割れる音が響いた。 咄嗟に顔を上げると、胴着男が外に殴り飛ばされたのが見えた。 男を追ってゼロが外へと飛び出したのを見て、自分も様子を見に行こうかと考えた時。 “ソレ”が目に入った 「なに、あれ…?」 赤い女性のようなモノが宙に浮いている。 上半身はドレスを着ているようにも見えるが、下半身は芋虫のような形で一番下から目玉が覗いている。 顔は下半分しかなく、上には触手のようなものが生えていた。 超人的な力を持つとはいえ見た目は人のそれと変わらないAKYSやゼロと違い、あちらは完全な怪物だ。 突如現れた異形に凍りつく雪華綺晶を尻目に、事は進んでいく。 怪物の両手に赤黒く輝く玉が現れる。そしてゼロ達に当てるべく狙いを定めていた。 ゼロも胴着男も、この怪物の出現にはまだ気付いていない。 「どうしよう…このままじゃゼロさんが…!」 今外へ飛び出しても間に合いそうに無い。大声で危険を知らせようにもこの戦闘音では聞こえるかどうか怪しい。 焦りが募る中ふと支給品の存在を思い出した。 バッグから蝶ネクタイを取り出すと、音量のダイヤルを最大まで上げる。 そして息をすぅと吸い込み叫んだ。 『ゼロさん上です!逃げて!!』 ◇ ゼロとAKYSが見上げる先に居る謎の赤い怪物。 「ウェイ!」 そいつはこちら目掛けて、奇妙な声を発しながら光弾を撃ってきた。 ゼロはすかさず、羽ばたく鳥のような紋章を右手に光らせ、それを光弾へと向ける。 すると光が当たった瞬間光弾は消失した。 傍に居たAKYSも攻撃を免れる形となったが、別に意図してやった訳ではない。偶然だ。 怪物が一瞬驚いたような仕草を見せるが、直ぐにまた連続して光弾を発射する。 しかしまたしても、ゼロの掌から発せられる光に当たると全て消え失せる。 埒が明かないと判断したのか、怪物は標的をガソリンスタンドの方へと変える。 ゼロもそれを察し己の能力を発動する。 「っ!?え、え?」 「話は後だ。行くぞ」 黒い渦のようなものがいきなり現れ、そこからゼロが姿を見せる。 外に居た筈のゼロが突然目の前に現れたため、雪華綺晶は目を白黒させ困惑した。 「エ゛エ゛ーイ!」 だが移動する暇は無い。掛け声と共に無数の光弾がこちらへ発射された。 発射された光弾は給油機やハードボイルダーに着弾、大爆発を起こす。 その影響で、炎の波が辺り一面に大きく拡がった 「きゃっ」 「チィッ!」 雪華綺晶とゼロの姿は爆風に包まれ、あっという間に見えなくなった。 ………… 燃え盛るガソリンスタンドを暫し見つめていた怪物だったが、やがて視線をAKYSの方へ移す。 しかし、既にAKYSの姿はどこにも無い。 ドサクサに紛れて逃げたか。短時間でそこまで遠くに行けるとは思えないが、何か支給品を使ったのだろうか。 まぁいい、次に会ったら確実に息の根を止めてやる。 浮遊していた異形は道路へ静かに降り立つと変身を解く。 「結構使えるな、これ」 その言葉と共に現れたのは青い服を着た茶髪の美少年。 彼の名は星君。 チャージマン研こと泉研の学校に転校してきたスポーツ万能の少年…というのは表向きの話で、その正体は地球侵略を目的とした宇宙人、ジュラル星人の一派である。 人気の無い場所に研を呼び出し抹殺しようと正体を明かした直後、この殺し合いに拉致された。 とりあえず現状把握に努めようと名簿を確認したところ、知っている名は宿敵の泉研ただ一人。 ジュラルの同胞が呼ばれていないのならば、優勝を目指すのに抵抗は無い。 それにあのロン毛はどんな願いも叶えてくれるらしい。正直半信半疑だがもし本当ならばその力で地球の完全征服も夢ではないかもしれない。 「早速二人殺せたし、幸先良いスタートだな」 星君に配られたタブーメモリという名の支給品。 これを使い変身したタブードーパントという異形の力は、ジュラル本来の姿の時よりも強力な力を持っていた 星君は知らない事だがタブーメモリはゴールドメモリと呼ばれる特別な代物であり、通常のメモリとは一線を画する力を秘めている。 想像以上のアタリ武器を手に入れられた事に星君はほくそ笑む。 とはいえいつまでもここでのんびりしているわけにもいかない。 「さぁ出発DA☆」 爆発に気付いた参加者が集まってくる可能性は十分にある。 やや駆け足気味で星君はその場から離れていった。 【星君@チャージマン研!】 [状態]:健康 [装備]:ガイアドライバー+タブーメモリ@仮面ライダーW [道具]:共通支給品一式 [思考] 基本:優勝する 1:この場から離れる 2:参加者を全て殺す 3:チャージマン研は優先的に殺す 4:胴着の男は次に会ったら確実に仕留める [備考] ※参戦時期は研に正体を知られた後 ◇ 「……そろそろいいか」 星君が去り、バチバチという燃え盛る音のみに支配されたガソリンスタンド付近。 蚊の鳴くような声がしたと同時にAKYSが姿を現す。 AKYSは逃げてはおらず、ずっと燃えるスタンドの付近にずっと居た。 手甲の他にもう一つバッグに入っていたもの。 とある世界の魔法少女が自分の体の大きさを変化させる際に用いたステッキ。 AKYSはあの怪物からは逃げ切れないと判断し、ステッキで体を小さくし、息を潜め星君が去るのを待っていたのだ。 「あいつらは死んだのか?」 自分を追い詰めた仮面の魔人と、一緒に居た白い少女。 爆発に巻き込まれ死んだのだろうか。とてもじゃないがあの爆発で生き残れるとは思えない。 「…」 負けるつもりは無かったがかなり苦戦を強いられた。 気味の悪い怪物に横槍を入れられ、無様に隠れる羽目になった。 自分自身を守るだけでも命がけなこの状況で、本当にあいつらを生き残らせることができるのだろうか。 「…チッ」 つい情けないことを考えてしまった自分に舌打ちをする。 そんな姿勢では教え子たちを守るなど無理に決まっている。 相手が誰だろうと関係ない。たとえどんな化け物がいようと全てを叩き潰す。 今一度決意を固めるように拳を握り締めると、激しく燃える建物を背にAKYSもその場を離れていった。 【AKYS@真夏の夜の淫夢】 [状態]:疲労(大)、全身にダメージ(中)、両腕に若干の痺れ(徐々に回復) [装備]:徳川家康の手甲@戦国BASARA [道具]:共通支給品一式、スモーラージ・Mのステッキ@魔法少女オブ・ジ・エンド(体を小さくする魔法2時間使用不能) [思考] 基本:野獣、MUR、KMRの三人を生き残らせる 1:ガソリンスタンドから離れる 2:誰が相手だろうと容赦せずに殺す 3:野獣たちには会いたくない [備考] ※迫真空手部の師範代をしている設定です。遠野とも面識があります ※ガソリンスタンドで火災が発生中です ※ハードボイルダー@仮面ライダーWは大破しました ◇ 会場北部にある園咲邸。だがそれとはまた違う豪邸が、この会場には存在する。 日焼けをするには持って来いの屋上や、後輩を昏睡レイプするのに最適な地下室を兼ね備えた快適な空間。 「はえ^~」と思わず感嘆の声を出してしまいそうなその豪邸、名を野獣邸という。 本来ならばクッソ汚い野獣一家の住まいである場所だが、この地では会場にある一施設でしかない。 ひっそりと静まり返っている野獣邸だが、静寂を破るように玄関の扉が乱暴に開けられ、黒尽くめの男が押し入る。 男は邸内に人が居ないのを確認すると、抱きかかえていた少女をリビングのソファーに寝かせ、自分も近くの椅子に腰を落ち着ける。 「…散々だな」 男――ゼロはため息を吐くと、視線を天井へ浮かべつつ先程のガソリンスタンドでの一件を思い出す。 赤い怪物が攻撃の対象をガソリンスタンドへ変えた時、すぐさま瞬間移動で雪華綺晶の元へと移動。 給油機の爆発に巻き込まれる直前再び瞬間移動を使い、隣のエリアへと跳んだ。 本当はもう少し遠くへ移動しようとしたのだが、何故か隣のエリアで強制的に瞬間移動が解除されてしまった。 身体能力の不調といいつくづく面倒なことに巻き込まれたな思い、同時にあのロン毛が一筋縄ではいかない相手だと再認識する。 (ゲームに乗った者を二人、取り逃がしてしまったか) 優れた戦闘力を持つ胴着の男と赤い怪物。 元々の能力か支給品の効果かは不明だが、奴らを仕留めることはできなかった。 とはいえ、雪華綺晶を守りながら二人を同時に相手にしては流石にこちらが不利なので、撤退せざるを得なかったが。 だがバイクという貴重な移動手段を失ってしまったのは痛い。 「ん…」 と、雪華綺晶が小さく寝息を立てたのを聞き、ゼロは顔をそちらに向ける。 エリアを移動した時には呆然としてながらも起きていたが、やがてフッと意識を失った。 一般人が現実離れした戦闘を間近で目の当たりにし、そのうえ爆発で死に掛けたのだ。 緊張の糸が切れたのだろう。無理もない。 一先ず彼女を寝かせられる場所を探すことにしたゼロは周囲を探索し、野獣邸に辿り着いた。 眠り続ける雪華綺晶を見ながらゼロは今後の事考える。 このまま雪華綺晶を守り続ける義理など自分には無い――が、同時に見捨てる理由も無い。 会場に居る間は彼女に同行し、知人を探すのにある程度協力してやってもいい。 こんな選択をするのは魔王となった今でも良心を捨て切れていないからだろうか。 「ふん…」 浮かび上がった疑問を打ち消すように鼻を鳴らすと、雪華綺晶が目を覚ますまで邸内の探索でもしようかと思い立ち上がった。 【雪華綺晶@やる夫スレ】 [状態]:精神疲労(中)、気絶 [装備]:無し [道具]:共通支給品一式、蝶ネクタイ型変声機@名探偵コナン、FN ブローニング・ハイパワー(13/13)@現実、予備マガジン×4 [思考] 思考:姉さん達ややる夫さんに会いたい 0:気絶中 1:姉さんたちを探す 2:胴着の男(AKYS)と赤い怪物(星君)に恐怖 [備考] ※以下本ロワでの設定 人間の女子高生で一般人 水銀燈→雪華綺晶たち7人姉妹の長女 翠星石→7人姉妹の三女 やる夫→二つ上の学年で幼い時から姉妹とは親交がある やらない夫→やる夫の同級生で彼の親友。姉妹とは中学時代から知り合った 伊藤誠→二つ上の学年。面識は無いが悪い噂は時々耳にする 【ゼロ@コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー】 [状態]:疲労(大)、両手に鈍い痛み、回復中 [装備]:無し [道具]:共通支給品一式、篠崎咲世子のクナイ×10@コードギアス 反逆のルルーシュ [思考] 基本:主催者の殲滅、元の世界で魔王の役割を果たす 1:野獣邸一階を探索する 2:雪華綺晶と行動し、互いの知り合いを探す 3:他の参加者を探し情報を集める 4:胴着男(AKYS)、赤い異形(星君)は殺す 5:首輪と能力の不調をどうにかしたい [備考] ※参戦時期はLAST CODE『ゼロの魔王』終了時 ※瞬間移動は最大で隣のエリアまで。また連続使用や移動距離が遠いほど疲労増加